Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

世界最大のカワウソ1・ライプツィヒ動物園

[ The world's longest otter is Giant Otter. I met them for the first time at Zoo Leipzig. The otters are exhibited in a large greenhouse named Gondwanaland. When I visited there in August, they seemed to live in family. So I enjoyed watching two young otters playing actively. ]

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オオカワウソです。

オオカワウソは文字通りカワウソの中で最大(全長が2メートルに達しますが、体重はラッコより少ない)の種で、アマゾンの奥の密林の中に住んでます。日本では飼育されていないので、ドイツまで見に行ってきました。


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ファーストショット!
お腹を上にした高速潜水で、いきなり登場です。魚雷みたい(見たことないけど)。


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たしかにオオカワウソです。はじめて生で見ました! 感無量です。


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不思議なお顔。これが慣れるとクセになります。


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プカプカ泳ぎで来ました。プカプカ泳ぎでも波がすごいね。


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こちらを警戒しています。


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立派な犬歯!


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飛び出しぎみの目、短めのヒゲ。


現在、ドイツでオオカワウソを飼育しているのは、ドルトムント動物園、デュイスブルク動物園、ライプツィヒ動物園、ハーゲンベック動物園の4か所。このうちドルトムント動物園で国際血統登録を行っており、ここが動物園におけるオオカワウソ飼育の、世界の中心と考えてもよさそうです。

今回、まずライプツィヒ動物園から訪ねました。ライプツィヒは国際血統登録番号1番のオオカワウソがいた動物園で、それは1881年にブラジルで捕獲、1882年まで生きたという記録です。おいおいどんだけ昔から飼育されててたんだオオカワウソ。(その後、ずっと継続して飼育されていたわけではないようです)


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水中バトルも、なにしろでかいので迫力があります。ぜんぜんシャレになってない本格バトル。


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ライプツィヒ動物園のオオカワウソ展示は、「ゴンドワナランド」という新しいテーマパーク型展示施設の中にあります。これが何とサッカー場2面分もある巨大な温室。

最初、ゴンドワナランドという名前で生きた動物を展示するって何でやねん?と思いました。ゴンドワナランドといえば大昔あったという、今の各大陸がぜんぶ一緒にくっついてた頃の大陸の名前でしょ、博物館ならわかるんだけど・・・中に入ってから気が付いたのですが、ここにはアフリカ、南米、アジアの熱帯雨林の動物が一堂に集められておりました。ああ、なるほど。要するに大陸をまたいだ熱帯雨林館なんだ。特定の大陸じゃないからゴンドワナランドなんだね。


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横から見ると普通にカワウソかな。


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出ました!

オオカワウソの特徴的な行動のひとつ、「ペリスコーピング」です。長い首を使い、潜望鏡のように水面上に顔を出すディスプレイ。


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さっきから怪しいやつがいるなあ


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しっぽ見てください、しっぽ!


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根もとはカワウソですが、先の方はビーバーのように平たくなってます。


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そして、やっぱり葉っぱで遊ぶんですねw


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ライプツィヒ動物園は、去年7月時点での記録ではオス1+メス1の飼育になってたのですが、今回行ってみたら何と4頭いました。よく見ると2頭はわかうそです! どうやら繁殖があったっぽい。


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わかうそが遊び好きなのは他のカワウソといっしょですが・・・手がでけえ!!!


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ん?


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んんん〜?


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おお、ジャンプして葉っぱ取りに行くか!


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枯れ葉が落ちてきました。


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ぱくっ


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葉っぱで遊ぶ仕草はコツメカワウソと同じなんですが、なにしろ手がでかい。


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いやーすばらしい!

オオカワウソは想像以上に魅力的な動物でした。


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家族で遊ぶのが、上から見えます。


日中はお客さんが多かったゴンドワナランドですが、夕方になると貸切状態でオオカワウソを観察できました。写真はちゃんと撮れてないので出しませんが、ちょっと離れた場所にコツメカワウソもいます。しかしこういうテーマパーク型展示は「見栄え」はいいのですが、視点場が限られているのでわたしはちょっと苦手です。

Trackback

初心者 | 2012年09月04日 12:33
オオカワウソ、待ってました!
動物園のホームページによると、母Madija、父Jao、去年のクリスマスに赤ちゃんが誕生したようですね。ただし写真は3〜4頭の赤ちゃんが写っています。

続きも楽しみ待ってます!
カシワヤ | URL | 2012年09月04日 12:34
こんにちは。
エントリー楽しみにしていました。
南半球の熱帯雨林動物コーナーをゴンドワナランドと称するなんてしゃれてますね。
続きを楽しみにしています。
因に現在の北半球南半球すべての大陸がひとつだった頃はパンゲアと言いますよ〜!
失礼しました。
初心者 | 2012年09月04日 12:35
すみません。2011年生まれかも?
kitto | 評価 5 | 2012年09月04日 19:30
待ってました、オオカワウソ様!!

2枚目のお写真、最高です
オオカワウソのお腹側をじっくり見ることができたのは、佐藤さんのお写真が初めてです^^
ありがとうございます!

尻尾の先がビーバーのように平たくなっている点は、ビロードカワウソに似ていますね。
ワカウソが遊ぶ様子は、手足があんな形だからなのか、アシカの子どもにもちょっとだけ似ているように見えました^^

いやぁ〜素敵!
ものすごく素敵!!
オオカワウソ様、最高っ!!!

続きも楽しみにしています
マキ | 評価 5 | 2012年09月04日 21:20
やったー、オオカワウソだ!!

プカプカ泳ぎでもあんなに波が立つんだから本気泳ぎだったらかなりの波でしょうね。

尻尾の先はビーバーで、予想以上に表情が豊かで、遊ぶ仕草はまるでコツメで・・・とにかく素敵です!

続きを楽しみにしています!
jsato@otterhaus | 2012年09月05日 00:28
>初心者さん
2頭しか育たなかったんでしょうかねえ。惜しいですね。

>カシワヤさん
知りませんでした。そのへん勉強して出直して来ます。

>kittoさん
面白いです。大型カワウソは、水中推進力をかせぐためにしっぽが扁平化する傾向があるんですかね。ぱっと見の印象は、おとなもアシカっぽいです。

>マキさん
表情豊かですよ〜!声も豊かですよ〜! でもってガンガン遊びます。
リアル渡鬼 | 2012年09月05日 00:34
あらあら、しばらくお留守なのねと思っていたら
ドイツですか!
北海道はすっかり涼しくなりましたよ、夜限定ですが。
オオカワウソさん、精悍なお顔ですね。
川面に映る緑がステキです。
yumi | 2012年09月05日 11:38
オオカワウソ!
ジャングルの中での生物と思ってました!
動物園で見られるとは、感動です。行けないですけど。
目がギョロっとしてるとこといい、尻尾といい、大きなウナギイヌですね。
マネージャー | 2012年09月05日 19:46
皆様、ご愛読ありがとうございます。

さて、ライプツィヒ動物園で飼育されているオオカワウソにつきましては、メモによりますと、父 Jao、母 Madija、息子Pablo、息子Diego という構成のようです。
残念ながら、生年月日等の情報は、現時点では、見いだせておりません。何か、新たな資料を発見しましたら、また、お知らせいたします。
jsato@otterhaus | 2012年09月06日 16:49
>リアル渡鬼さん
どうもです。この緑ですが、すべてが室内なんですよね。ちょっと信じられないほど生き生きと茂ってます。

>yumiさん
そう、まるっきりウナギイヌ!
赤塚先生はオオカワウソをご存知だったのかなあ?

>マネージャー
フォローどうもです。わたしがいつもそういう情報をテキトーに扱っているので、ちゃんとメモしてもらっててありがたい^^。

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Where captive otters live in Japan.

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Junichi SATO

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[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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