Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園と水族館を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

油壺カワウソ・最先端ハズバンダリートレーニング!

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左があずきで右あられ。

ひさびさの油壺マリーンパーク。なんと前回の記事は2014年。もう2年半とかあっという間ですな。


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すっかり森らしくなった、かわうその森。


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ゴマ先生、思いっきり朝寝中。


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左があずきで右あられ。さっきといっしょだ。


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パイプのおもちゃで遊ぶあずきさん。


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わざわざ棚に置いてから、


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楽しそうに探りますw 
でも何も入ってないと思うぞ。


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バスタブに嵐。


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コテツ、実は今日の主演!
理由は後述。


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かならず、左があずきで右あられ。


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フク&ダンデ。ゴロゴロしているようで、実はしっかり被写体になっております。結果的に営業熱心。


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そして、勉強机で昼寝をするのはとっても気持ちがいい、という真実をたぶん無意識のうちに表現してしまってる嵐。




・・・




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というわけで午後2時。カワウソのお食事タイム!

それにしてもすごいお客さんの入りです。弾き飛ばされたわたしはいつの間にかこんなに引いた位置にいました。


ですからお食事シーンはありません。なにしろ撮れてないので。


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その代わりと言っては何ですが、実はノーマルのお食事が終わってから、「あずあら姉妹」にはスペシャルなデザートがあったんですよ。


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2頭とも、かなりの情熱を持って採餌していますが、何でしょうか?


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これです!

そう、カニですカニ。

ヒライソガニという種だそうです。油壺の磯まで降りると、いっぱいいるらしい。

コツメカワウソの生息地での主食のひとつがカニとされていますが、他の飼育園館では餌の予算の関係などで、なかなかあげることができません。淡水ガニだと寄生虫が心配だとか聞きますし。

しかし、ここ油壺では違ったね。カニなどはタダでいくらでもあげられます。あ、もちろんカワウソキーパーさんのカニ取りの手間はかかりますので、いつもあげているわけではないと思います。あくまでラッキーアイテムと思った方がよろしい。

ちなみに、カニは大好きでもエビはキライな個体が多いそうです。わたしは人間としてエビもカニも同じようなもんだと思ってましたが、コツメカワウソからしたらまるっきり別のものなのね。


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ネスタは寝室展示なのでここでお食事。


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今でも超人気イベントの指タッチ、続いておりますねー。


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ところで、ここ油壺マリンパークではペット同伴で入れるようになっているのですが、そういう場合ほとんどのペットは犬でして(例外も見かけましたけど)、その結果カワウソのところにもいっぱい、犬がやってまいります。

どうなるのかなーと思って見てると、どうにもなりません。基本的にお互いを「いないもの」として扱っている感じです。まあアクリル越しですからね。


・・・



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さてさて、お食事タイムが終わると、日によってはハズバンダリートレーニングが行われます。このトレーニングはもちろん、公開されています。

このブログをずっとお読みのみなさんはすでにご存知と思いますが、念のため書いておきますね。

ハズバンダリートレーニング(husbandry training)とは、現代の動物園水族館業界の文脈で使われた場合、飼育動物の健康管理のために行われるトレーニングのことを指してます。かつてのように芸を仕込むためにトレーニングをするのではなく、病気の予防や治療のための行為をスムーズに行えるよう、ふだんから動物がさわってもいやがらないようにトレーニングするわけです。

以前、秋田市大森山動物園の柴田さんによるキリンのハズバンダリートレーニングを見せていただきました。
Das Otterhaus 【カワウソ舎】 | 大森山キリン・ハズバンダリートレーニング1

キリンのあの長い首に注射針を刺し、白昼堂々!採血を行う様子にびっくりしましたが、次の瞬間、こりゃカワウソでは無理だろうなあ、と思ったものでした。


と こ ろ が 、


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できちゃったんです。これはすごい。

まず、コテツに膝の上に乗ってもらい、吻タッチのフォーメーションをとります。


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この状態で後肢で保定し、獣医さんが血管を探します。


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出ました注射器!


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おおー、行ったねえ!

針を刺した瞬間も、コテツはピクンともしませんでした。カワウソの神経って意外に鈍いのかw


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はい取れました!素晴らしい!

10ml 1ml ほど取れれば分析機器にかけられるのだそうです。これで他の海獣たちのように、健康管理を行うことができるわけです。

【2017.4.19 訂正 数字の記憶に弱いわたし。ノートにはちゃんと1mlと書いてあったw】



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おつかれさまでしたー!


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えらいぞコテツ!

今のところすべてのコツメにトレーニングを行うまでには至っていないわけですが、何といいますかカワウソには難しいだろうな、と勝手に思っていたところ、現場では日々のトライでどんどん先に進んでいた、と。その、この場合は飼育技術ということになるのでしょうけど、進歩のダイナミズム、そして現場のみなさんの熱意ってほんとにすごいなあと、感心してしまったわけです。



・・・


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すっかり葉桜になりました。

かわうその森のあのバラバラなデザインの展示施設(失礼!)も、すっかり油壺の風景として定着しております。カワウソ展示が太い柱の一つになりつつあることをうれしく思う春の夕暮れでありました。


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無理やり新緑ごしに撮ってみました。 ↑ここ新緑。タクアンみたいな色になってるな。


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あ、ちなみにコテツだけでなく、こちらゴマ先生も採血可能ですよ。

やっぱりのいちのカワウソ展示はすごいと思う・その2

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水のキライなはずのメコンさん、水を飛ばして何やってんでしょう。

高知県立のいち動物公園のカワウソのつづきです。


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園内野鳥シリーズ。冬にも出るんだけど、何となく春っぽい色のメジロ。


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アザミのプカプカ泳ぎ。


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なにやってんの?          よっ! はっ!


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ちょっと昼寝します。


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コツメは日によって展示が交代しますが、今日はメナムとメコンの日。


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ぽつね〜ん。


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メコンさんの定常ポーズ。


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そこにメナムが加わる。実にほほましいコツメ老夫婦の図。


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ふたたび園内野鳥シリーズ。アオジもいました。


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海鳥!じゃなくてフンボルトペンギン。あ、別に海鳥でいいのか広い意味で。


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12月生まれの若様も元気に泳いでいました。でもまだ上陸がへたくそ。


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アザミにフォーカス。


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アカネにフォーカス。


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お腹が空いてお昼が待ちきれない老夫婦。


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お腹が空いてお昼が待ちきれないクラとっつあん。


上から撮ると単なる腹の減った情けないツメナシカワウソですが・・・

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同じ場面でもこんな風に真横から撮ると妙にかっこいい。


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というわけで今日も13時30分になりました。カワウソのお食事タイム(解説付き給餌)は何と毎日開催、素晴らしい!

あ、左のスタンディングカワウソは脱出個体ではなくて、等身大フィギュアです。一瞬びっくりしますけど。


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擬岩破壊工作中のアカネさん。そこ壊さないでください。


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ほんとなら午後は寝室で昼寝のはずなのに、ララ母さん出たくないとかで仕方なくまた出されてしまったとっつあん。これではまるで奥さんに締め出しくらった夫である。


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入れとくれよ〜


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気になる気になる。


というわけで、毎度オチのない展開ですいません。

のいちのカワウソ展示って、ちょっと面積的にコンパクトではあるものの、うまくすれば世界一を目指せる位置にあるんじゃないかなあ、などと考えております。それぞれの種の生息環境の違いをメリハリをつけて表現できれば、絶対にもっと面白くなります。のいちカワウソのこれからに期待してます。





やっぱりのいちのカワウソ展示はすごいと思う・その1

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ふたたび間の空いた更新になりました。2か月半です。前回の3か月よりは多少マシです。

というわけで今週、高知県立のいち動物公園へ出かけました。このブログの前回ののいちは何と2013年の9月。軽く3年半ぶりですのね。


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3年半ぶりののいちカワウソですが、あんまり変わってないように見えます。

あっさりと「3種類のカワウソたちが暮らしているよ」と書かれていますが、このように3種類を同じ場所で比較観察できる展示なんて日本ではここだけですし、世界でもわたしが知る限りでは他に例を知りません。

もし、あったとしてもたぶんこの組み合わせ(ユーラシア+コツメ+ツメナシ)ではないと思う。ということは、この展示はやはり世界的に見ても希少なのであって、このことをもう一度、しっかり認識しておきたいと思ったのであった。



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さてさて、大きな変化といったらこれですね。

なぜか女子ばっかり生まれてたチロル+ドナウペアの2腹目、4姉妹の半分がのいちに来ていたのでした。

ちなみに4姉妹の残り半分は新潟で活躍中。
Das Otterhaus 【カワウソ舎】 | 新潟カワウソ・展示替え大作戦、その2



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「口元ぷっくり」と紹介されているアカネさん。


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いきなりカメラ目線でアピールしてきますね!って思いっきり警戒されているだけですか。


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このカメラを意識してない方が「口元すっきり」のアザミさん。このアングルで撮ったらどのユーラシアも口元すっきりに見えますねすいません。


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要するに話題の中心はこの2頭の個体識別になるわけですが、アザミの方はご覧の通りムギュの塗り分け(正しく言うと吻部の毛の色の分かれ目)がはっきりしています。

一方のアカネの方は、塗り分けがあいまいで、ムギュの上から下アゴまで同じような明るい茶色の毛が続いている感じですね。1枚目の写真をご覧ください。左がアカネで右がアザミです。

個体識別の話はまた次回にも書くとして。



・・・



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コツメです。この日の営業担当はハル+メメ。3年半ぶりに見るとちょっと落ち着いてきた感じがする。


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メメさんなぜか土木作業中。


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そして、もう一つの大きな変化はこれか。引っ越し先の若様へはまだご挨拶に行ってないので、近々うかがわねば。


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クラとっつあん。


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とっつあんもすっかり丸くなられましたなあ。



・・・



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いきなり意味なしにユーラシアのどアップ。

ここで問題です。この子はだれでしょう?(答えはこの記事の最後)



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ツメナシに戻ります。午後はララ母さんが出ます。


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息子が独立してさびしくなりましたが、まだ若いのでもう何頭かお願いしたいところでもあります。



・・・



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あっち行ったりこっち行ったりで申し訳ないのですが、実際の撮影がこうなので仕方ないです。時間的に余裕があればしっかり編集してお出しするところですが、今回はもう撮った順で流しておりますのでこういうことになります。

姉妹が寝てますが、これは見事にわかりやすいですね。上がアザミで下がアカネです、って答え書いちまった。



みんな寝たので園内ひとまわり。




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父と子。キュウタロウ、2016年9月10日生まれ。


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こちらは2017年1月26日生まれのベリーさん。


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母と娘。


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ところで最近、ちゃんと鳥見をするようになったので鳥が目に入るのですが、実は動物園って野鳥の出がいいです。野鳥から見れば、動物園なんて年中無休の食べ放題バイキングみたいなものです。というわけで、軽く園内を一回りしただけでこんなに撮れました。これはエナガ。


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シロハラ。


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ジョウビタキのオスです。

うん、実に動物園は鳥見の穴場だw


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夕方まったりのララ母さん。


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夕方まったりのハル先生。



というわけで、その2へ続きます。

あ、識別クイズの答えは「アザミ」です。簡単すぎた?

おやすみ前にこの一冊・・・
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東京書籍刊『カワウソ』をお買い上げくださいましてありがとうございます。おかげさまですでに3刷!

「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

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佐藤淳一リアルタイム
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Junichi SATO

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[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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