Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一がカワウソのいる動物園と水族館を訪ねます。

東山カワウソ・暗闇でキュイ

このところ、古い写真データを発掘して、現像ソフトの新バージョンで読込ませてみたりというようなことをしているのですが、以前はノイジーで見るに堪えなかった高感度撮影のデータが、まあ何とかなるレベルまで持ってこれるようになっていて、感心してしまいます。銀塩写真でもそうでしたが、やはり写真は撮影で半分、後処理が加わって完成なんですね。撮りっぱなし、というのは何もしたことになりません。

というわけで、一昨年(2009年11月)の撮影ですが東山動植物園の暗闇コツメカワウソです。

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「こつめかわうそだがね。ちいとねゃあよってってちょ」


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「きゅいきゅいでかんわ」


毎度のことですが、わたしの名古屋弁はテキトーですので。

さて、あちこちの動物園、水族館でお目にかかるコツメカワウソのうち、出身が東山動植物園という個体が意外に多いような気がします。ごく最近のこのブログのエントリーでも、かみね動物園のコウメ越前松島水族館のニコとくしま動物園のみらい、これ全部、東山の出なんです。目鼻立ちのはっきりした美形が多いのが特徴(なのか? たまたまなのか?)。しかし東山のコツメ情報はきわめて不足しています。何頭いてどういうファミリーが形成されているのか、まるでつかめていません。

東山動植物園では、コツメカワウソを屋内で飼育しています。「自然動物館」の「夜行性動物」フロア。他にはツチブタ、フタユビナマケモノ、ミミセンザンゴウ、フェネック、オオミミギツネなんかがいるらしい(ちゃんと見てなかった)。

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「よいこはガラスをたたかない」


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こういう困ったカワウソ者がいるんですねえ。


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あ、本当にいたw。


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「へっへっへ」


カワウソは暗いところにいるので、もちろん撮影の難易度はAAA(トリプルエー)クラスです。しかしちょっとだけいいことがある。

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暗いのでみんな目がばっちり開いているんです(もとから丸いのか?)。それに何だか目がキラキラしてます。


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「ぴゃーでいこまい」「きゅい?」「おみゃーとろくせゃあでぴゃ」


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「まあひゃあさかな来るだがね」


何が何だかさっぱりわかりませんが、突然えさの時間になりました(わたしのカワウソ手帳によると、この日は13時50分)。バックヤードのドアが開いて、群がるコツメたちをデッキブラシで押戻し、コツメたちがひるんだ隙に肉と魚の山盛りの皿が置かれました。どん。

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いっしょにまざって食べたくなるほどのご馳走でした。


最後に撮影アドバイス。←偉そうに。

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9時9分撮影。


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13時42分撮影。

このように、事実上、開園直後しか写真は撮れないと思った方がいいです。開園直後は蛍光灯が点灯しているのですが、この日は9時30分にそれが半分に、9時45分には全部消えて、左側の工事用ランプみたいな白熱電球1灯になってしまいました。おそらくタイマーでコントロールされているのでしょう。

しかしここで問題が。自然動物館は入口からかなり遠いです。下の園内マップを見て最短で到達できるダッシュルートを考え、イメージトレーニングしておきましょう。自然動物館は東山タワーのすぐ横、入口より高いところにあるのでそのつもりで。

東山動植物園マップ(PDF注意)

ちなみにわたしは9時きっかりに入場し、荷物を預けてからダッシュし、9時7分54秒に1ショット目を撮りました。みなさんの新記録を楽しみにしております。

東山の懸垂式モノレール保存車両

このところ、すっかりログを書く習慣が抜けちゃいました。何か思い付くとすぐにtwitterに書いてしまうためかもしれん。それすらそんなに頻繁なことではないので、おのずからログに書く機会は減る。これって良いんだか悪いんだか。

で、先日のこと。名古屋の名門、東山動物園(東山動植物園、が正しい)に撮影に行ったとき、園のはずれで妙なものを見つけた。

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最初、売店の張りぼてかと思ったのだが、よく見るとどう考えても本物のモノレールの廃墟、というか保存車両である。

動物園に懸垂式モノレールがあるのは上野動物園でおなじみの風景ではあるが、東山にもそんなものがあるとは知らなかった。

これ、あとで知ったのだが「名古屋市交通局協力会東山公園モノレール」というものだそうだ。1964年開業で1974年廃止。せっかく作ったのにわずか10年で廃止とは、何とももったいないことである。そういう気持ちの表れなのか、こうやって車両が保存されたらしい。生きていた期間より、保存されている期間の方がずっと長くなってる、ってのは「200年前の剥製」みたいなもんだな。あ、わかりにくいですか、このたとえ。

実は東山動物園全体が「昭和のテーマパーク状態」になっているので、こういうものがどーんと現れてもぜんぜん違和感はないところが素敵です。

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本気で撮ってなくてごめんね。本気で撮ろうと思ったら、Wikipediaに載ってる写真から察するに、東山タワーに上って撮るべきだったのかもね。今回は仕事で行ったので、そんなことしているヒマはなかった。いずれまたの機会に。

そうそう、ちなみに「東山動物園のモノレール」と呼んだ場合、今では別のものを指すので注意が必要だ。

懸垂式廃止後のしばらくたった1987年、遊戯施設として跨座式モノレールの「スカイビュートレイン」が開通したからである。今モノレールと言ったらそっちだ。しかし、そやつは今年の春に車輪脱落事故を起こし、現在も運休中なのであった。

スカイビュートレインの車輪脱落・落下事故に関するお詫び

どうりで何も動いてないはずであった。懸垂好きとしては、懸垂式やめて跨座式にするからそういうことになる、と言いたくなるところだがそこをぐっとこらえ、安全運行で早期復旧を願っておきます。

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[佐藤淳一]写真作家。1963年生まれ。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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