Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

カッパに見えるぜ

毎週水曜日は水門の日。今週からそう決まった。

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カッパみたいなやつだ。

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わたしもついにカッパごときに見下されるようになってしまった。ちょっと情けないぞ。

この水門、普通にやっちゃった系なのか。それとも真面目に設計したらうっかりカッパになってしまって、設計者も困っていたりするのか。いったいどっちだ。

この上屋の壁面の色がもしグリーンだったら、間違いなくやっちゃった系だろう。でも微妙にはずしてターコイズブルーだし。

上屋の床部分はコンクリのままで、カッパのくちびるを形成しており、見れば見るほどお尻から血を吸われそうである。まったくこんな設計をするひとの気が知れない。

・・・

いやまて。こんなふうに全景を撮るとそれほどカッパっぽくなくて、なかなかいい水門じゃないか! つまりカッパはわたしの頭の中にいるらしい。気が知れないのは、実はわたしの頭の方なのだった。


Nakamarugawa_FG
写真をクリックすると、Panoramio上のわたしの写真に飛びます。

でもよく見るとやっぱりカッパだ。
  • Posted by jsato
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地図に残らない水門

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那珂湊漁港水門

36.337726,140.594894

サブマージブルラジアルゲート、というタイプの水門である。別名水没型ラジアルゲート、または越流型、または潜水式とも言うらしい。ぱっと見、水門には見えないと思うが、よーく見てほしい。こんな↓カニの足みたいのがあるでしょ。

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このカニ足の部分が動いて、水の上に見えている低い壁のような部分を上下させるのだ。今の写真の状態が「閉」であり、これがブクブクと水中に沈めば「開」になるわけだ。ふーん。

→こんな原理

主要な動作はほとんど水中で行われ、開閉機器室も地上にあって単なる箱形の普通の建物にしか見えない。何とも無駄がない、というか気負ってない、というか。とにかくすっきりしすぎていて心もすーすーする。ヒツジの皮をかぶったオオカミ、というたとえがあるが、この場合はヒツジが透明で、その皮をかぶったらオオカミごと消えてしまった、みたいなやるせない感じである。

近年、土木業界では景観設計への配慮が要求されるようになっておるそうで、背景を遮らないようなゲート形式を選んだり、堰柱は低く、開閉機器室を下に設置したりなどして、従来型のいかにも水門水門したスタイリングから脱却するのが流行っているのだそうだ。ドボク・エンタテインメント業界のわたしとしては実に困った流行であると思っているが、わたしのために水門があるわけじゃないので文句も言えない。

このまま行くと、今後設置される、あるいはリプレイスされる水門の多くは、「地図に残らない水門」になるのではないか。つまり水門もステルス化するということだ。橋やダムといっしょで水門も爆撃の対象だから、ステルス化するのは理にかなっていると言えばかなっているけどそういう理由じゃないだろうって。

それで、このステルスな那珂湊漁港水門はちょっと特殊な水門で、那珂川の河口部分の隣にある漁港の、那珂川側への出入り口に設けられている。那珂川が洪水の時に、漁港に土砂が流入するのを阻止するのが主目的だそうだ。水位はあまり問題にしていないようなので、こういう低目のゲートでも事足りるのだろうか。

この水門の観賞ポイントは船舶用信号機である。ゲートの入り口に2灯式のが2本、立っている。実際、これがないとかなり寂しい。というかこれ以外に着目するところがないのではないか。鎖が張ってあったりするが、あいにく鎖方面に萌える性向はないし。

さらにこの水門の上流にはこんな↓予告信号機まで設置されている。これはかわいい。

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昨日の海門橋のたもとに、まるで見当違いの方向を向いた信号機があって、なんだこりゃと思ったのがそれであった。これを見つけてようやく見に来たかいがあったと思ったよ。


  • Posted by jsato
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橋を撮るのはむずかしい

080312

海門橋

36.336086,140.590753

先日、水門ツアー中に勝鬨橋を遠くに見ての話なのだけど。かつて橋梁の設計をされていた八馬さんに、「橋もいいんですけど撮りにくくていけませんよ」などと口から出任せに適当なことを言ってしまって、とっても失礼なわたしであった。その反省というわけでもないが、先頃ステキな橋にぶち当たったので、本当に撮りにくいかどうか、試しに撮ってみたりしたのがこれ。

那珂湊から大洗に渡る橋で、真ん中部分だけがトラス(か?)になっている。何といっても色が明確であり頼もしい限りである。「やっぱ航路だし、船が当たると危険だし、赤でしょう」とばかりに、逃げも隠れもコジャレもしない赤塗りの橋だ。これには強くドボクマインドを感じる。つまり機能性優先というポリシーがわかりやすく見て取れる。

おまえは赤い構造物なら何でもいいんじゃないか、という声が聞こえて来そうだが、その通りです。赤いものに反応するなどというのはウシ並みの頭脳ではないのか、などと言われて開き直っているというわけでもない。実は赤という色はスポットカラーとして使う場合はちょっとした出来心やシャレ心で、ということで適当に受け流せるのだが、大きな面積として使ったらだいたいにおいて「これは危険かもしれないので寄るな」みたいな機能的特徴を確信犯的に誇示していることが多い。だからある程度以上大きくて赤いものは機能性構造物とみなせるのではないか。すげえ粗雑な理屈(笑)。

ところでこの写真をじっと見てたら、何で橋の撮影が難しいと思ってたか、何となくわかってきた。橋の写真というのはもう自動的にフォトジェニックになっちゃうのだ。空や水面なんかが画面に過剰に入り込み、イヤでも風景写真的なまとまり方に傾く。

橋を水門のように「即物的に」撮るのはやはり難しい。だからわたしは橋は撮れないなあと思っていたわけだ。

  • Posted by jsato
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おやすみ前にこの一冊・・・
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東京書籍刊『カワウソ』をお買い上げくださいましてありがとうございます。おかげさまですでに3刷!

「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

佐藤淳一リアルタイム
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Junichi SATO

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[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)
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ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)
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河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅
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・・・
わたしの本も、ついでにいかがでしょう?


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ドボク・サミット
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新版 電脳の教室
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