アクアマリンふくしまに3月にオープンした新施設、アクアマリンえっぐでユーラシアカワウソの展示がはじまりました。オーストリアのインスブルックにあるアルペン動物園から3月12日に到着したばかり。まあずいぶん遠いところからやってきたものです。1才のメスで、名前はチロルちゃんとのこと(特に明示はされてませんが、信頼できる筋からの情報です)。
チロルちゃんはまだ来日して日が浅いので、なかなか放飼場やプール(かなり立派な施設です!)に姿を見せてくれないのだそうです。わたしが見に行った日も、雨だったせいもあるんでしょうけど全く泳がず、開館から閉館までずーっと巣穴で寝てました。
実は、巣穴がガラスごしに覗けるようになっているんです(ボランティアのおばちゃんとか、館の人に尋ねないとちょっとわからない場所にあります。カワウソの立場から考えたらあまり見つからない方がいいかもね)。だいたい1時間に1回ぐらいのペースで、巣穴の中をちょっと動き回っては、体を伸ばしたりしていました。
なかなか精悍な顔つきです。目が細いのでこの角度から見るとカワウソじゃないみたい。
この角度だと間違いなくカワウソですねw。下から見るとオメガというかムギュの部分が結構ふっくらしています。間違いなくユーラシアです!
まだ1才なので歯もきれい。
上あごは門歯3本+犬歯1本+前臼歯4本+臼歯1本、です。
ちょうどガラス側を向いて寝てくれたので、至近距離でオメガチェック。ひげも白いのと茶色のが半々ぐらい。
まっくろできれいな鼻だ。同じユーラシアでも中国産のと違って、ヨーロッパのカワウソはムギュの部分の毛がかなり横まで黒いようです。この写真の露出はオーバーぎみにしていあるのであまり目立ちませんが・・・
暗いとこんな感じになります。
うーん、じつに黒いw。
保護色の趣旨からすれば、この顔が目立たないような色の岩や土の環境、に住んでいるのだろうか。すると中国のカワウソが住んでいる場所は、白い丸い石が多いのだろうか? そんな単純な話じゃないと思うけど。
とにかくずっと寝ているので、キーパーさんたちの間では「ねむり姫」と呼ばれているそうです。
1頭だけだし、なにしろ移転から1月半なので、慣れるまでは仕方がないのでしょう。閉館になってお客さんがいなくなると泳いだりするらしいので、とにかく元気に定着してほしいものです。
【追記】
上あごの歯式、直しました。ご指摘ありがとうございます。>熊谷さん