Das Otterhaus 【カワウソ舎】旧サイト

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

油壺カワウソ・はじめまして〜3

油壺マリンパーク「かわうその森」、3回目です。今日はお食事タイムの様子を見てみましょう。

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伸び上がってワカサギをもらっているのは、ダンデです。


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ダンデは水族館育ちなので、こうやってキーパーさんから直に、さかなをもらうのに慣れています。


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一方、フクは動物園育ち。たいていの動物園では、水族館ほど細かく給餌をコントロールしていません。いや、もちろん食べる量はちゃんと管理してるのですが、何というか水族館のように毎食、一頭一頭の顔を見ながら、特定の個体が先に食べ終わったりしないように時間の配分も見計らって・・・なんてことまではやっていないのです。どっちがいいのわるいのという話ではなくて、動物園と水族館は飼育文化が違う、ということでわたしは理解しています。

ということもあって、フクはキーパーさんの手から直にさかなをもらうのに、まだ慣れていません。

あ、キーパーさんが色の違うバケツをふたつ持っているところ、しっかりチェックしてください。ダンデとフクのえさの内容と量を変えている、ということがわかるでしょ。


あ、もう一頭、動物園育ちのひとがいましたっけ。

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大麦はプールに続くアクリルパイプに入り込んだ状態で、キーパーさんを威嚇しつつ、さかなをもらってました。食べ物くれる人を威嚇してどうするw。


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というわけで、大麦も何ともぎこちない感じです。まあ嫁ぎ先の作法には慣れていただくしかないわけなので、いちいち食事の度に興奮したりせず、普通に食べられるようにがんばりましょう。


そしてヒッキーぎみのゴマはというと、これが水族館育ちなんです。

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展示場の隅でいじいじしている(前回の一番上の写真)ところにキーパーさんが入ると、最初は興味なさそうにしていました。でもさかなを目の前に出されると・・・


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すんなり食べます。大麦よりもよほどスムーズにさかなをもらえます。ほんと出身文化の違いがはっきり現われて、興味深いお食事タイムでした。


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ゴマは基本的にすねすね状態なので、食べ残したワカサギでいじいじと遊んでしまいます。このあと氷ももらったんですが、それには興味がないようでした。

・・・・・・

というわけで、油壺で暮らしはじめたコツメカワウソ4頭は、寄せ集め(悪い意味じゃなくてね)の混成部隊なので、それぞれ個性がはっきり出てて実に面白かった。こいつらが落ち着くまで、スタッフのみなさんはなかなか大変だと思いますが、どうか本物のカワウソの森になるまで、育て上げていってほしいものです。

では最後にもういちど、4頭の顔をひととおり、ご覧ください。

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ダンデ。


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フク。寝てるけど。


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ゴマ。すねてるけど。


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「べー」とかしてていいのか、大麦!


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そうそう。お客さんが来たらそういう顔して、かわいがってもらうんだよ。

Trackback

kitto | 評価 5 | 2010年07月27日 08:56
いじいじしてて、可哀想だけど、なんか可愛くて悶えそうです。
お魚持っていじいじw

みんなの食事の風景が違うのが、興味深いです!
もっと落ち着いてから行く予定だったけど、ちょっと早く見に行きたくなっちゃいました。

大麦ちゃんは、やっぱり可愛いなぁ〜?
松原 | URL | 評価 5 | 2010年07月27日 10:48
いつものことながら、ナイスオメガな写真、ありがとうございます。まいどまいど鼻息を荒らげて見物させていただいております。ペコリ。
jsato@otterhaus | 2010年07月28日 01:55
>kittoさん、
大麦はすでにキャラが立ちまくってますねw。他の3頭を大きく引き離してます。

>松原さん、
どうもですっ!
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Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

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Junichi SATO

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[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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