
わたしの行った2日後に無事に出産しました。母子ともに元気だそうです。そうです、と間接的表現なのは、お子はまだ当分見れないため。まだ担当キーパーさんですら不用意に近づけない段階です。
ナナちゃんひとりだけ、プールですいすい泳いでいました。育児をサボっているように見えますが、そうでもありません。コツメカワウソの場合、どちらかというとお父さんが積極的に育児に励み、むしろお母さんは母乳生産に専念するためブラブラしている、ということがあるようです。去年(今年も!)出産した千葉市動物公園のチイコ&ポンタの場合も、まさにそうだった。ナナちゃんとムツキもそのパターンなのかもしれません。ナナちゃんはいっぱい食べて運動し、せっせと母乳を量産しているのだ。

お腹ぱんぱんだったときは、水中でくるくる回転してお腹をはっきり見せてくれたのですが、出産後はなかなか見せてくれません。やっと撮れた1枚ですが、おっぱいがばっちり目立ちます。フル回転で使われている証拠ですな。

お昼のお食事の時間ですが、やっぱりムツキは出てきません。ナナちゃんがひとりで魚をもらっています。おっぱい、ちょっとだけしか見えませんが、赤くなっています。乳首の周囲の毛も抜けているのだそうです。
このあとナナちゃんも引っ込んで、2時間ほど誰も出てきませんでした。
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キーパーさんによれば、毎日お子たちの鳴き声が聞こえていたのだけど、今日はセミの声がやかましくてはっきり聞こえない、とのこと。それを聞いてわたしも、寝室の近くの壁にずっとへばりついて耳をそばだてていました。その姿はかなり不審な人だったことでしょう。で、かすかにでしたが、キューキュー言う声を、何度か聞くことができました。
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夕食時間になってもムツキが出てこないので、キーパーさんもあきらめて引き上げてしまいました。その直後、何と二人そろって出てきましたよ!

やあ、ムツキ!おめでとう。何かおまえ、すごくがんばってるらしいなあ。

2頭で一緒に泳いで、仲よくじゃれあっていました。

「お父ちゃん、あんまり無理せんといてね」的な雰囲気。
ムツキ、痩せたように見えます。今は自分の食事より子育てが大事か。そりゃ生物として立派だぞ。

ムツキは石で水中ジャグリングをちょっとだけして、すぐに水から上がってしまいました。丹念にクネクネゴロゴロを繰り返し、毛を乾かします。

あれ、もう帰っちゃうの?

と思ったら再度クネゴロ。なんか下半身を見せびらかしてるようにしか見えないよ。

あ、入っちゃった。
この間わずか10分。
しかしこの入口から外を見つめる感じ。去年、来たばかりの頃と同じだよねw。

そしてナナちゃんはというと、その後も閉園時間までずーっと泳ぎ続けておりました。
【追記】
8月7日、ついに頭数&性別確認(オスメス2頭ずつ!)と体重測定(170g前後!)ができたそうです。生後10日のお子の姿、毛の生えた大福みたいですねw。
市川市動植物園:動物飼育日誌2010年8月