市川市動植物園の「ナナちゃんムッちゃん育児速報」に新情報が出ていました。
これで性別判定は間違いないですね。お子たちはおおむね400グラム代に突入だそうで、そろそろ目も開いて勝手にごそごそ動きまわる段階。というわけでいよいよここからが面白くなるんだけど・・・わたしは果たして来週から撮影に行けるのか。もっとも面白い時期をわたしに撮らせないでどうする、とひとり天に向かって憤りました。
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カワウソ舎到着直後にはムツキが泳いでてびっくり。でもムツキに近況など聞いてたりしてるうちに早々に引っ込んでしまったので、写真は撮れなかった。
代わりにナナちゃんが出てきて泳ぎまくりです。
例によって池の長辺をすい〜と泳ぎ切って、ターンでつないでいきます。たまに顔をあげたときに呼ぶと、ちゃんとカメラを見てくれるところは立派。
ナナちゃんを撮ると何だか野生っぽく撮れてしまうのはなぜだろう。市川の放飼場の草の生えっぷりが野性的なためだけではないと思う。ナナちゃん自体にもともとワイルドな雰囲気があるんだな。
対照的なのがこの人。
いきなり「べー」して出てくるかなあ、普通。カワウソの野性味ってやつが、限りなくゼロですね、ムツキは。中に小人でも入ってるのではないかと思えることがあります。
ムツキ、お腹空いてないのか?
「空いてない」
キーパーさんにニジマスで釣ってもらいますが・・・
興味は示すものの・・・
目はニジマスを見つめるものの・・・
ニジマス目がけて飛び出して来たのはムツキではなく、ナナちゃんの方でしたw。
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ここにきて、ムツキは単に暑くて動きたくないからあんまり出てこないのではないか、という説が浮上してきました。キーパーさんによると、実はせっせと子育てしているのはナナちゃんの方で、ムツキはスフィンクスみたいにずっと座っているだけだというのです。おいおい、どこまでおもしろいやつなんだキミは。もし本当だとしたら、もう少し仕事しなさい。
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さて、
前回のエントリで取り上げた、市川のカナダカワウソの巣穴のジオラマですが、まだちゃんとありました。場所は食堂・休憩室の上の展示室です。
ちょっとアップで撮ってみたのですが、写り込みは見えないことにしてください。鼻がちゃんとカナダ仕様で作られていることを発見。
見張りの父ちゃんの鼻もちゃんとカナダです。体型的にはラッコですが。
ジオラマの上にはカナダカワウソのパネルも。
これはひょっとして、2008年まで生きたマリーちゃんでしょうか。
マリーちゃんといえば、先日、市川でお会いした動物写真家のさとうあきらさんから、ご著書をいただきました。ありがとうございました。マリーの写真が見たい!などと勝手なことを申し上げたところ、マリーが取り上げられているこの本をわざわざ送っていただいたのです。
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2000年発行で、残念ながらすでに絶版になっている本です。動物園に暮らすいろんな動物の「個体」に着目してまとめらた、じつに楽しい企画。これのカワウソ版『カワウソアイドル図鑑』をいずれ作ってみたいものですが、売れるかどうかはかなり怪しい。まだちょっとコア過ぎる。
カナダのパネルがここにも。
輸出規制がかかっているとかで、日本でカナダカワウソを新規で導入することがほとんど期待できない状況であることを、あちこちで聞きます。そんなに見たけりゃイエローストーン国立公園にでも見に来い、ってことなのかもしれないけど、イエローストーンには電車で行けないし、年間パスポートも買えないよ。
見たけりゃ原産地に見に来いって言ってしまったら、動物園って何のためにあるのかって考えてしまいますよね。いや、別にそう言われたわけじゃないんですけど。
その一方で、動物園には種の保存機能も課せられているので、繁殖の難しい動物は今後、徐々に見ることができなくなるはず。際限なく野性個体を捕獲するわけにはいかないので、これは仕方のない傾向であろうとは思う。
あれ?何で今日はこんなに話がシリアスになっとるの?
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