Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

上野カワウソ・今週のドナウ(6) 最終回

上野動物園アクアマリンふくしまから避難中のユーラシアカワウソ、チロルとドナウの近況をお知らせするシリーズ、別名『週間チロドナ』も、本日で最終回です。カワウソ好きのみなさんはすでにご承知のことと思いますが、明日7月11日(月)、2頭はついにいわきへ帰れることになりました。おめでとう!

110710_01
ドナウだぞ〜!

実は先週、体調を崩してしまい(チロドナじゃなくて自分ね)、2日半ほど寝込みました。おかげで最終週のひときわ仲睦まじかったであろう2頭の様子を、撮りそこねました。申し訳ない。


110710_02
キラキラ目w。必要以上にかわいく撮れました♡


で、今日はいよいよ展示最終日なので、満を持して開園と同時に入場です。しかもわたしには珍しいことに表門から。絶対に並びたくないのでちょうど9時半に到着するように行動し、券売り場に群がる大量のパンダ客をかき分け必殺の年パスでゲートを通過。パンダ舎より先はほとんどお客がおらず、カワウソ一番乗り(たぶん)です。太めのドナウがうろうろしているのが、100メートル手前からも見て取れました。


110710_03
朝から上機嫌♪


110710_04
ドナウ〜と呼ぶと、こっちに来ます(実はこっちに向かって泳いでいるときに呼んでいるだけ)。


110710_05
ドナウよかったなあ、おうち帰れるなあ。


110710_06
でもおうち帰ると、もうそのフェンスでムギュ遊びができなくなるなあ。


110710_07
そう、それそれ。ムギュ遊びw。わざわざやってみせなくていいけどさ。でもドナウは明らかにフェンス、気に入ってるだろ?


・・・


などと開園直後でお客さんが少ないのをいいことに、遊んでおりますと、

110710_08
お、ドナウやる気か?


110710_09
行ったあ!

久々に「飛び出せ水槽」まで泳いでくれました。別に久々じゃないのかもしれませんが、わたしは週1回程度しか来てないので久々でいいんです。


110710_10
水槽の底から垂直に上昇。カワウソというより、ちょっと別な動物w。ああ、アナグマが泳ぐときっとこういう感じなんだと思う。


110710_11
そこからまっすぐに上体を水上に出して・・・なかなかかっこいいよ。


110710_12
で、コケました。何でやねん。まさかウケ狙って計算してやってんじゃないでしょうね?


110710_13
ぎゃうぎゃう。


110710_14
えっへん。


110710_15
ところでドナウ、チロルはどうしたのよ?


110710_16
(しらんぷり)


チロルがいないっぽいのですが、その謎はキーパーさんが来てとけました。何とすでに昨日(?)ケージに入っちゃったらしいんです。すでに涼しいところで出発準備中。女子はいろいろ旅の準備があるのよ。


110710_17
担当キーパーさんとドナウ。

担当さんはチロドナの展示を始めてからこの1か月半というもの、決して長くないカワウソの持ち時間(他にもヒグマやツキノワグマなども担当されてます)の中で、実にさまざまな工夫や試みを実行されていたことを、ここに記しておきたいと思います。その結果、2頭は順調に新しい環境に慣れ、活発に動き、より深い仲(何か違うな?)になりました。また、観客との間にアクリルのあるアクアマリンの展示施設ではなかなか見ることのできない、人間に対するいろんな反応も見せてくれました。素晴らしかったです。お客からは「いないよ寝てるの?」とか「くせえ」とかネガティブな反応しか聞こえてこないと思うので、少なくともわたしは拍手して労をねぎらいたい。お疲れさまでした〜!・・・ってまだ明日が問題かw。



実は今日もドナウをケージに入れようとされてたのですが、ドナウは用心深いのかケージに置かれた魚を取るときも、決して後ろ足はケージに入れないようにしているんですよね。

110710_18
いやな性格w

でも入るときは入っちゃうようなので、うまく入れて送り出してくださいね。


110710_19
じゃあ元気でな。途中で暴れんなよ!チロルとAMFのみなさんによろしくな!





























110710_20
(アンコールのつもり)





【追記 2011.7.12】
テレビの生中継とかないので、移動がどうなったかぜんぜんわかりませんでしたが、無事に帰れたそうです。なんと保冷車に乗ってひえひえでw

チロルとドナウが帰ってきた - アクアマリンふくしまの復興日記 - Yahoo!ブログ

アクアマリンの復興ブログを書かれているスタッフの方の言語センス、とっても好きです。

しかしテレビカメラ7台、って福島ローカルだけでそんなに局があるのですか。昨夜のローカルニュースはさぞやチロドナの話題で沸いたんだろうなあ。

ドナウ1.8キロ増量w。
しかし、チロルはやっぱりチロルですね。

Trackback

ちびっく | 評価 5 | 2011年07月10日 21:34
こんばんは。

ついに帰ってしまうんですねー。おめでとうと言うか、寂しいというか。。。
チロルは明日までゲージの中は長いので暴れたりしないのでしょうかね?

今日の上野はカワウソ好きがいっぱいのカワウソパーティー状態でした??
jsato@otterhaus | 2011年07月10日 21:52
>ちびっくさん
こんばんぴゃ!
いやー、はっきり言ってかなりさびしくなりますねー。ミーちゃんが展示に戻るという話もあるのですが。
チロルは暴れるキャラじゃないので大丈夫と思ってます。さすがにバックでは輸送用ケージからは出されているものと。

今日ですが、実は閉園までは見届けてません。少なくとも午前中はカワウソ好きの方は他に見当たりませんでしたねえ。誰か昼以降、行ってくれたかなあ?
Rei | 2011年07月11日 10:33
ああ・・・チロドナは今頃帰郷の途についているんだろうなぁ。
貴重なユーラシアペアを、短い機会ではありましたが目の前で
観察する事が出来てよかったです。娘達が「ドナウ〜〜、
おっきして〜」と叫んでいたのも良い思い出です(笑)

新装開店する福島で、また元気に仲良く暮らして欲しいものです。
(一度自分もAM福島に行かねば!)
jsato@otterhaus | 2011年07月11日 23:25
>Reiさん
行っちゃったんですよねえ?
それにしても全くニュースが入ってきません。

他の動物はニュースになるのに、カワウソだけはいつも何となく冷遇されているような気がします。これって被害妄想ですかね?
karin | 評価 5 | 2011年07月12日 00:01
ドナウ、まんまる目と星型の鼻、わすれないよ。いつまでも、チロルと仲良くね。

ドナウとキーパーさんの写真が、かっこよくてステキ! キーパーさんになりたい。
| 評価 5 | 2011年07月12日 00:08
アクアマリン復興のブログを見てきました。チロドナが無事に着いた様子が。 よかったあぁ〜
また 涙出てきてしまった。
鼻水も出たあぁ〜
jsato先生 暑い中大変でしたね、いい写真ありがとうございます。 そうそう、担当のキーパーさんもご苦労があったでしょうね。
あみ | URL | 2011年07月12日 02:14
わーいい写真がいっぱい!
黒ムギュ自慢もいいですね♪

先日は本当に短い時間だったけど二頭に会えてよかったです。
ドナウもチロルも挨拶に来てくれたし←?w 嬉しかったな。

ふくしまにもムギュ遊び出来る場所あるといいのになぁ!
とにかく仲良く元気で暮らして欲しいですね。
jsato@otterhaus | 2011年07月12日 07:41
>karinさん
写真がかっこいい!ということもありますが、キーパーさん本人も若くてかっこいい方です。

>雪さん
待ってました!
復興日記、ずっと張ってたのですが、昨夜のさいごのチェック直後に更新されてたとは。チロルの様子が笑えますねえ。

>あみさん
2頭ともムギュ遊びをかなり頻繁にするようになってました。コツメが前足をどっかへ突っ込むのと同じように、ユーラシアはムギュを突っ込むのが好きなのでしょうかね。AMFでは底の石でやってるのかも。でもそれじゃ見えないw

おやすみ前にこの一冊・・・
160px_kawauso_book
東京書籍刊『カワウソ』をお買い上げくださいましてありがとうございます。おかげさまで何と4刷!

「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

動物園・水族館・生息地

[動物園・水族館・生息地ごとの記事アーカイブ。カワウソ中心ですが、たまにほかの動物も出ます]

月別アーカイブ
カテゴリ別アーカイブ
記事検索
タグ絞り込み検索
Junichi SATO

self portrait

[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

 Biography + Bibliography
(展覧会と各種掲載リスト)


 Floodgates

 Twitter : otterhaus
 Facebook : otterhaus
 Tumblr : otterhaus
 Tumblr : otterhausanbau
 Flickr : Otterhaus

* 依然として記事の内容に無関係なスパム的書き込みが多いため、各記事に対する新規コメントは現在、受け付けておりません。ご連絡はFacebook、Twitterをご利用いただければ幸いです。


キュイキュイ書房
カワウソ本とカワウソグッズの密林セレクトショップ♪

かわうそ店長、とってもハマります。すでに9巻まで出てるよ。

かわうその自転車屋さん 1 (芳文社コミックス)
かわうその自転車屋さん 1 (芳文社コミックス) [コミック]

こやまけいこ
芳文社
2014-10-16


酒ケーキもいいんだけど、せんべいの方がもっといいよ獺祭。

旭酒造 獺祭 煎餅 だっさい せんべい 山田錦の砕米で作りました 30枚入り
旭酒造 獺祭 煎餅 だっさい せんべい 山田錦の砕米で作りました 30枚入り [その他]
旭酒造


世界13種のカワウソが網羅されているすばらしい入門書が出ました。写真もいっぱい!

Otters of the World
Otters of the World


ハンザのぬいぐるみが各種、買えるようになってますよ。
カワウソ No.3320
カワウソ No.3320 [おもちゃ&ホビー]


フィギュアはシュライヒが造りがいいですね(なぜか最近すごい値段になってる!)。
Schleich シュライヒ カワウソ
Schleich シュライヒ カワウソ


かわうそ3きょうだい そらをゆく (にじいろえほん)
かわうそ3きょうだい そらをゆく (にじいろえほん)


かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)
かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)


かわうそ3きょうだい (えほんひろば)
かわうそ3きょうだい (えほんひろば)


空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)
空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)


ぼく、およげないの
ぼく、およげないの


ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学
ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学


Otter (Animal)
Otter (Animal)


Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)
Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)


カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))
カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))


The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother
The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother


椋鳩十全集〈20〉カワウソの海
椋鳩十全集〈20〉カワウソの海


ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)
ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)


河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅
河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅

・・・
わたしの本も、ついでにいかがでしょう?


カワウソ

おそらく日本初の、カワウソだけ写真集


ドボク・サミット
ドボク・サミット

みんなで作ったドボク本



恋する水門―FLOODGATES

一家に一冊!世界初の水門写真集


Das Otterhaus 【カワウソ舎】