
わたしはだれでしょう?
ふたたび、新潟市水族館マリンピア日本海から、「コツメ→ユーラシア展示替え大作戦」の模様をお伝えします。

翌3月28日。一夜明けたカワウソ展示場は、みごとにユーラシア仕様へと変貌をとげておりました。流木の集積がど迫力です。

2頭のユーラシアは、まだアクアマリンふくしまから到着していませんが、受け入れ準備は万端、ととのっております。まずは予習として、このお顔を目に焼き付けときましょう。
・・・

11時過ぎ、ついにご一行様が到着しました。すぐに展示場に放って即、公開を開始するという、なかなか思い切った段取りです。報道各社様に混じって撮影バトルに入ります。

木箱の方がスミレ、プラのケージがアヤメ。

出てらっしゃ〜い!

まずスミレが出ました!

スミレです。

出たり引っ込んだり。

外の様子をうかがって・・・

思い切って飛び出しました!

すぐに水の中へ。

プールを1周して、周囲の様子をうかがいます。

一方、アヤメは出てこないので、ご覧の通り「振って出し」作戦になっています。すでに2頭のキャラクターがそのまま行動に現われているようであります。

はい、出ましたー!

あっという間にどこかに隠れて動かなくなると思ってましたが、若い個体とあって動くこと動くこと。報道各社様も振り回されぎみです。

まずは個体識別をしないといけないわけですが、これはスミレかなあ。

これはアヤメ。理由は後述。

上がスミレで下がアヤメ。
2頭はまず体格で見分けられます。アヤメの方がちょっと骨太な感じです。しかし、それは直接観察でしか使えない。写真判定用に、顔の特徴をつかむ必要があります。

これがアヤメ。ひとことで言うと、父親のドナウの方に似ています。
【ご参考】上野に避難していたころのドナウ
Das Otterhaus 【カワウソ舎】 | 上野カワウソ・今週のドナウ(6) 最終回
具体的には、ムギュ(口吻)が短く、顔が横長ぎみで目が離れています。

これがスミレ。こちらもあえて言えば、母親のチロルの方に似ています。
【ご参考】こちらも上野時代のチロル
Das Otterhaus 【カワウソ舎】 | 上野カワウソ・今週のチロルさん(4)
ムギュが長めで、顔が細いので、アヤメより目が小さくて寄っています。毛皮の色もちょっと黒っぽい。
そういえば、チロルの顔をひとことで言うと「冗談の通じなさそうな顔」というものすごく的確な表現がありましたっけ。

2頭がとりあえず落ち着いた場所、見えますか?
後の擬岩の上に顔だけ出しているのがスミレ、手前の流木に挟まっているようにしているのがアヤメです。この日は何となくこれが定位置のようになってました。

初回の給餌です。まだ警戒してキーパーさんの方へ寄ってきません。

はやく環境に慣れましょうね。
つづきます。
あ、冒頭の写真はスミレと思われます。