Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

コツメ雑誌 from デュッセルドルフ

こんばんは。連休はずっと生業だったjsatoです。

ドイツから何か郵便物が来たのですが、どうせ大したもんじゃないだろうと思って(すいません)封を開けずに一晩寝せてしまい、翌日開けてみてびっくり。

110718_01
コツメ雑誌ですw。




うそです。デュッセルドルフの水族館、Aquazoo / Löbbecke Museum(アクアツォーレベッケ水族館)の機関誌「Aquarius」です。

表紙のこの子はネモくんといって、館長のゲットマン博士があちこち連れ歩いてメディア露出なんかもいっぱいしちゃってて、ドイツでは超有名なコツメカワウソのようです。


誕生日にはメディアが取材に来たり。



館長、ネモ巻いて楽しそうw。


110718_02
日本でもメディアに露出するコツメはいるけど、何というか実に中途半端。スターカワウソを作るんだったらここまでやらんかい!というか、日本では単にカワイイカワイイだけでコツメをTV出演させるけど、それって大変にレベルの低い行為だと思えてくる。ネモはゲットマン館長といっしょにちょくちょくメディア露出することで、カワウソという生物種が現在直面している危機をアピールし、さらにはカワウソが暮らせる環境を回復し保全することの重要性を語っているのだ。何でこうオトナなんだろうなあドイツ人ってのは。



それと、この40ページの雑誌、値段が書いてないってことは、つまり無料配布なんだよね。

日本の動物園・水族館の配布雑誌の多くはどちらかというと子ども向けであるのに対し、これはがっつりと読ませてくれる大人向けの作りだ。子ども向けが悪い、って言っているんじゃないよ。子ども向けは必要。子ども向けだけで大人向けが少ない、というところが問題。問題というよりこれから伸びる可能性があるぞ、と考えたい。

とにかく、ドイツにはこうやっていっつもくやしい思いをさせられるんだよなあ。

  • Posted by jsato
  • TB(0)
  • 19:37 | Edit

カナダカワウソが表紙に!

年末で撮影もないし、ブログのお客さんも減るので、ちょっと特別番組なネタを。見れた人だけがちょっとだけ得をしますw

昨日、家のリビングの本棚のはずれの方から発掘した本。なんと、さとうあきらさんが撮ってる動物園本が、ずーっと前から家にあったなんて。

101230a
『動物園が大好き』戸田杏子・さとうあきら/新潮社/1997

家族が買ったものだが、買った本人も存在を忘れていたというw とにかくびっくりなのは表紙がカワウソ、しかも大きなカナダカワウソだ。コツメと違ってなかなか見栄えがするね。

で、この表紙のカナダ、どこの個体かというと、千葉市動物公園なんです。いまポンタファミリーが9頭で大騒ぎしているカワウソ舎は、かつてカナダカワウソが住んでいたということは聞いてましたが、草の茂りっぷりといい、いまとはだいぶ雰囲気が違います。そういえば、カナダがいたころは土を入れてた(のでプール掃除が大変だった)と、いつかキーパーさんに聞いたことがありました。こんなだったんだなあ。


101230b
で、中身です。見開きでカワウソが紹介されているんだけど、それがほとんどカナダなの。これは本当に壮観です。浜松、千葉、市川、釧路、そして姫セン(姫セント、って略すんだったのか)。

左のブルーの背景のショットが姫セン。2頭がスタンディングしている足下の石、思いっきり見覚えがあります。このクックとチッチがクネゴロしている石(12枚目の写真)、まさにここ、同じ場所です。


101230c
釧路のやつらは仲間を踏み台にしてますw。

コツメなんか、のいちの子がちっちゃく1枚だけ。ほんとに13年前と今のカワウソ事情の違いを、強烈に感じさせてくれました。北米の移動規制のおかげで、日本国内のカナダはもはや風前のともしび状態。その一方で、コツメはあちこちの園館でにぎやかに繁殖していますもんねえ。


101230d
浜松の個体。サボテンというかウロコというか。

『カワウソと暮らす』のギャビン・マクスウェルがミジビルとはじめて会ったとき、「中世の人が想像していた竜の小型版としか言いようがなかった」と書いているのですが、表面がこういうウロコっぽい状態になると、ほんとにカワウソって竜だな、と思います。


101230e
もう一度表紙。本当に立派なカナダ様でありました。

笑えるのが、レッサー(千葉のじゃなくて鯖江の!)の写真が添えられているところ。卒業アルバムの集合写真の撮影日に欠席したやつ、じゃあるまいしね。おそらく「カワウソ地味だから、レッサーにしましょうよ」「いやカワウソがいい」「じゃあ丸抜きでもいいので何とかレッサーも入れてください」みたいな、著者と編集、営業の葛藤があったんじゃないのかしらん。余計なことを勘ぐりたくもなる、ちょっと不思議な表紙です。

さて、以前同じ戸田杏子さんとさとうあきらさんによる『動物園アイドル図鑑』をご紹介したときと同じで、この本も残念ながらもう絶版です。Amazonのリンクを出しておきますので、欲しい方はマーケットプレイスでお求めになってはいかがでしょうか。カワウソ以外でも13年前の全国の動物園の様子がわかり、今と比較して読むとなかなか興味深いですよ。

動物園が大好き (とんぼの本)
動物園が大好き (とんぼの本)
クチコミを見る


さとうあきらさんといえば、イコキロの本もおすすめ!

ホッキョクグマのイコロとキロル
ホッキョクグマのイコロとキロル
クチコミを見る


なんだかアフィリエイトで稼ぐアルファブロガーのニセモノみたいなエントリになってしまって、すいません。今回はたまたまですw。

  • Posted by jsato
  • TB(0)
  • 18:02 | Edit

市川カワウソ・育児中 5

市川市動植物園の「ナナちゃんムッちゃん育児速報」に新情報が出ていました。

100831a

これで性別判定は間違いないですね。お子たちはおおむね400グラム代に突入だそうで、そろそろ目も開いて勝手にごそごそ動きまわる段階。というわけでいよいよここからが面白くなるんだけど・・・わたしは果たして来週から撮影に行けるのか。もっとも面白い時期をわたしに撮らせないでどうする、とひとり天に向かって憤りました。

・・・

カワウソ舎到着直後にはムツキが泳いでてびっくり。でもムツキに近況など聞いてたりしてるうちに早々に引っ込んでしまったので、写真は撮れなかった。

代わりにナナちゃんが出てきて泳ぎまくりです。

100831b

例によって池の長辺をすい〜と泳ぎ切って、ターンでつないでいきます。たまに顔をあげたときに呼ぶと、ちゃんとカメラを見てくれるところは立派。


100831c

ナナちゃんを撮ると何だか野生っぽく撮れてしまうのはなぜだろう。市川の放飼場の草の生えっぷりが野性的なためだけではないと思う。ナナちゃん自体にもともとワイルドな雰囲気があるんだな。

対照的なのがこの人。

100831d

いきなり「べー」して出てくるかなあ、普通。カワウソの野性味ってやつが、限りなくゼロですね、ムツキは。中に小人でも入ってるのではないかと思えることがあります。

ムツキ、お腹空いてないのか?

100831e
「空いてない」


100831f
キーパーさんにニジマスで釣ってもらいますが・・・


100831g
興味は示すものの・・・


100831h
目はニジマスを見つめるものの・・・


100831i

ニジマス目がけて飛び出して来たのはムツキではなく、ナナちゃんの方でしたw。

・・・

ここにきて、ムツキは単に暑くて動きたくないからあんまり出てこないのではないか、という説が浮上してきました。キーパーさんによると、実はせっせと子育てしているのはナナちゃんの方で、ムツキはスフィンクスみたいにずっと座っているだけだというのです。おいおい、どこまでおもしろいやつなんだキミは。もし本当だとしたら、もう少し仕事しなさい。

・・・

さて、前回のエントリで取り上げた、市川のカナダカワウソの巣穴のジオラマですが、まだちゃんとありました。場所は食堂・休憩室の上の展示室です。

100831j

ちょっとアップで撮ってみたのですが、写り込みは見えないことにしてください。鼻がちゃんとカナダ仕様で作られていることを発見。


100831k

見張りの父ちゃんの鼻もちゃんとカナダです。体型的にはラッコですが。

ジオラマの上にはカナダカワウソのパネルも。

100831l

これはひょっとして、2008年まで生きたマリーちゃんでしょうか。

マリーちゃんといえば、先日、市川でお会いした動物写真家のさとうあきらさんから、ご著書をいただきました。ありがとうございました。マリーの写真が見たい!などと勝手なことを申し上げたところ、マリーが取り上げられているこの本をわざわざ送っていただいたのです。

動物園アイドル図鑑 (別冊家庭画報)
動物園アイドル図鑑 (別冊家庭画報)
クチコミを見る


2000年発行で、残念ながらすでに絶版になっている本です。動物園に暮らすいろんな動物の「個体」に着目してまとめらた、じつに楽しい企画。これのカワウソ版『カワウソアイドル図鑑』をいずれ作ってみたいものですが、売れるかどうかはかなり怪しい。まだちょっとコア過ぎる。


カナダのパネルがここにも。

100831m

輸出規制がかかっているとかで、日本でカナダカワウソを新規で導入することがほとんど期待できない状況であることを、あちこちで聞きます。そんなに見たけりゃイエローストーン国立公園にでも見に来い、ってことなのかもしれないけど、イエローストーンには電車で行けないし、年間パスポートも買えないよ。

見たけりゃ原産地に見に来いって言ってしまったら、動物園って何のためにあるのかって考えてしまいますよね。いや、別にそう言われたわけじゃないんですけど。

その一方で、動物園には種の保存機能も課せられているので、繁殖の難しい動物は今後、徐々に見ることができなくなるはず。際限なく野性個体を捕獲するわけにはいかないので、これは仕方のない傾向であろうとは思う。

あれ?何で今日はこんなに話がシリアスになっとるの?

  • Posted by jsato
  • TB(0)
  • 00:30 | Edit

おやすみ前にこの一冊・・・
160px_kawauso_book
東京書籍刊『カワウソ』をお買い上げくださいましてありがとうございます。おかげさまで何と4刷!

「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

動物園・水族館・生息地

[動物園・水族館・生息地ごとの記事アーカイブ。カワウソ中心ですが、たまにほかの動物も出ます]

月別アーカイブ
カテゴリ別アーカイブ
記事検索
タグ絞り込み検索
Junichi SATO

self portrait

[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

 Biography + Bibliography
(展覧会と各種掲載リスト)


 Floodgates

 Twitter : otterhaus
 Facebook : otterhaus
 Tumblr : otterhaus
 Tumblr : otterhausanbau
 Flickr : Otterhaus

 メールはこちら

* 依然として記事の内容に無関係なスパム的書き込みが多いため、各記事に対する新規コメントは現在、受け付けておりません。ご連絡は上のメールフォームから、公開ツッコミなどはFacebook、Twitterをご利用いただければ幸いです。


キュイキュイ書房
カワウソ本とカワウソグッズの密林セレクトショップ♪

かわうそ店長、とってもハマります。すでに9巻まで出てるよ。

かわうその自転車屋さん 1 (芳文社コミックス)
かわうその自転車屋さん 1 (芳文社コミックス) [コミック]

こやまけいこ
芳文社
2014-10-16


酒ケーキもいいんだけど、せんべいの方がもっといいよ獺祭。

旭酒造 獺祭 煎餅 だっさい せんべい 山田錦の砕米で作りました 30枚入り
旭酒造 獺祭 煎餅 だっさい せんべい 山田錦の砕米で作りました 30枚入り [その他]
旭酒造


世界13種のカワウソが網羅されているすばらしい入門書が出ました。写真もいっぱい!

Otters of the World
Otters of the World


ハンザのぬいぐるみが各種、買えるようになってますよ。
カワウソ No.3320
カワウソ No.3320 [おもちゃ&ホビー]


フィギュアはシュライヒが造りがいいですね(なぜか最近すごい値段になってる!)。
Schleich シュライヒ カワウソ
Schleich シュライヒ カワウソ


かわうそ3きょうだい そらをゆく (にじいろえほん)
かわうそ3きょうだい そらをゆく (にじいろえほん)


かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)
かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)


かわうそ3きょうだい (えほんひろば)
かわうそ3きょうだい (えほんひろば)


空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)
空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)


ぼく、およげないの
ぼく、およげないの


ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学
ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学


Otter (Animal)
Otter (Animal)


Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)
Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)


カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))
カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))


The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother
The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother


椋鳩十全集〈20〉カワウソの海
椋鳩十全集〈20〉カワウソの海


ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)
ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)


河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅
河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅

・・・
わたしの本も、ついでにいかがでしょう?


カワウソ

おそらく日本初の、カワウソだけ写真集


ドボク・サミット
ドボク・サミット

みんなで作ったドボク本



恋する水門―FLOODGATES

一家に一冊!世界初の水門写真集


  • ライブドアブログ
Das Otterhaus 【カワウソ舎】