Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

アントワープ動物園・その3

[ We are still in Antwerp Zoo. This time, let's meet Bongos, Giraffes, Spectacled bears, Coatis and some colorful birds! ]

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アントワープ動物園のつづきです。ボンゴにお子がいたよ!


前回ご覧いただいたアジアゾウに隣接して、キリン放飼場。

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こうなると、背後のエジプシャンテンプル(改修工事中)の中の室内展示がどうなっているのか、気になります。ゾウとキリンの両方が同じ建物で室内展示されているのって、あまり見ないので。


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アントワープのキリンもまた亜種が明記されてませんが、英語版のwikipediaにはBaringo giraffeとあります(以前は表記していたのかも)。Baringoはロスチャイルドのことです。模様の感じや脚の白さ、顔の雰囲気など見かけも実にロスチャイルドなので(ただし中央の1頭を除く)、このブログでは便宜上、ロスチャイルドキリンという分類にしておきたいと思います。


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ずっと固まってますね。首かゆい?


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この3頭の中でも、右の1頭だけ見るからにアミメキリン。
うーん、どうしたもんだか。やっぱりぜんぶ一緒くたに「キリン」でいいのか。


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園内レストラン「フラミンゴ」。
そのうしろのめちゃめちゃ立派な高い建物は、アントワープ中央駅。


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レストランの中には、園の「おもいで写真」が展示されていました。



で、ボンゴを見ましょ。

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生まれたね〜


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タテガミがピンピンしてます。


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こっち見た!


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ボンゴも亜種があるんですねえ。このTragelaphus eurycerus isaaciはEastern bongoまたはMountain bongo。和名はケニアボンゴとなるようです。西の平地にいる亜種に比べて大型で、Red listではこっちだけCR。

そして例のサインシリーズ、ここでは「さわらんといて!」。


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夕方になって、親子でお客さんのすぐそばまで出てきましたよ。


・・・


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Vogelgebouw。単に鳥類館、ぐらいの意味。
中に入ってみます。


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Red-whiskered bulbul。和名はコウラウン。紅羅雲。東南アジア〜南アジアに生息。観賞用に輸入されたのが日本の一部地域で繁殖しているそうです。


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Green honeycreeper(ズグロミツドリ)。中米〜南米のフウキンチョウ科。このブログに登場するのは、おそらく2度目。


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Lilac-breasted roller(ライラックニシブッポウソウ)。アフリカのめちゃめちゃカラフルなやつ。ズーラシアにもいたかも。

鳥類はキリがないので、このへんでやめときますw


・・・


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メガネグマ〜


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こっち見た!


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アカハナグマとの混合展示です。


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何かしたいようです。


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さらに屋外の鳥エリアがつづきます。これはKea(ミヤマオウム)。頭のいい鳥なので普通に鳥っぽくしていない。


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ピンクのマブタが特徴的なMilky eagle-owl。ミルキーなのに和名はクロワシミミズク。わけわかんない和名。アフリカにいるBubo=ワシミミズク属。


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何だかんだで鳥ばっかりになっちゃいました、なストリート。ここはすごいですよ。


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うしろの赤い鉄骨はアントワープ中央駅の、ホームにかかる大屋根です。つまり駅と動物園、もう完全に密着隣接してんのw もうホームから直接来れるようにしたら?という感じ。



そしてこの先、大都市の駅の隣とは到底思えないような、もっとびっくりな景観が現われました。
その4へつづく。

オオカワウソ探索4@ブラジル

[ It's the second day's afternoon. We met Coati and Tufted capuchin in the flooded forest. It was great encounters again. On the other hand, I was getting nurvous because I couldn't take photos of Giant otter yet. Where is Giant otter at all? ]

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アカハナグマ〜!

ブラジルはカンタオ州立公園でのオオカワウソ探索、2日目の午後になりましたが、まだオオカワウソの写真が撮れていないのでちょっとあせってきた。それでも今日は朝から野生動物がいろいろ出現するので、1〜2時間おきに興奮しています。


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アラグアイア協会(Instituto Araguaia)の観察ステーション、じゃなかった、正しくはリサーチベースの昼下がり。


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ここで飼ってるんだか、野生のが来て居着いているんだか、な鳥。


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こんなところに何週間か腰を据えてオオカワウソをじっくり撮影する、というのもよさそうです。

そういえばここ、以前NHKのチームがオオカワウソの取材に来ています。2年ぐらい前のワイルドライフでオオカワウソの回があったのを覚えてますか。今年の7月ぐらいにたまたま再放送してたのを大学の研究室でぼ〜っと見てたら、最後のクレジットにInstituto Araguaiaと出てきたので、あー、あの番組って実は今度行くカンタオで撮ったんだったのか!と驚いたものですが、それがまさに「ここ」なのであった。


これまでの放送[124] 南米アマゾン オオカワウソ 家族の団結で子どもを守れ│ワイルドライフ


ところでこのリサーチベースでは、川の水をろ過して飲んでいます(上のワイルドライフの「フィールドリポート」というところに、まさにそのろ過器の写真が出てる。つまりNHKの人たちも飲んだw)。はじめにその話を聞いたときは、そんなもん飲んで大丈夫か〜!?と思いましたが。結論から言うと・・・わたし、もう何杯も飲みましたがな。で、別にお腹は何ともなかったので、ものすごくきれいな水なんでしょうね。たしかアマゾンの黒い水は弱酸性で微生物とかいない、みたいな話だったと思うんだけど。他所の川では絶対にマネできんなきっと。



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ふたたび浸水林へ。これはジャノメドリ(Sunbittern)。羽根を広げると蛇の目模様が見えるそうですが、


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ぜんぜん広げてくれませんでした。
遺伝子的にはハチドリに近いそうですが、ぜんぜんそうは見えません。


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ぐわー、これまた巨大なブラックカイマンの足跡。


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こんなところを5〜6メーターあるカイマンが、ずりずりと歩いているのである。おそるべしアマゾン浸水林。


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でも、乾期だからか基本的に明るく楽しげな風景に見える。左下の人物で大きさを察してね。


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あ!


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アカハナグマ(Coati)の群れが前方を横切ります。


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固まってこっち見てる。たぶん好奇心旺盛なやつw


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木の上で警戒。


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日本の動物園水族館でもちょくちょく見かける動物ですが、こんなところでこんな風にしておるのだなあ。


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対岸のサンドビーチ。こういうところでオオカワウソファミリーがゴロゴロしている予定だったんだけど。


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巣だけはね、いっぱい見つかるんだわ。


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これは古い巣。天井が落ちてあちこち穴があいてます。オオカワウソは水際の斜面部からかなり奥の方まで、せっせと巣穴を掘っていることがわかる。


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尾が派手な魚。

ところで乾期に水が残るこの湖沼群は、魚類のゆりかご、と呼ばれているそうです。乾期の間、ここで稚魚がふ化して育ち、大きくなった頃に雨期がやってくる。雨期になると湖は川とつながります。いや、つながります、なんてもんじゃなくてそこいらじゅうがすべて川になっちゃうってことですが。とにかく魚類にとっては実にすばらしい成育環境なのである。


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そんなゆりかごな観察ポイントの午後。写真で見ると実に素敵な風景ですけど、


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実際には暑いし、しょっちゅう虫よけ塗ってないと何か寄ってくるし。それほど素敵な状況ってわけではない。カワウソ出ないし。


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あ!また哺乳類出た!


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木の実をぶつけて割っていますよ。進化してんなあ。


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この毛の色、この主張あるヘアスタイルからすると、フサオマキザル(Tufted capuchin / Brown capuchin)と思われます。


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お〜い、クチのまわりに食べかす付いとるよ。


というわけで、この日はこのまま陽が暮れたのでした。
夜は満天の星空が川面に反射して、それはもうすさまじい風景でした(写真はありません)。


3日目につづく。
明日はいよいよオオカワウソが出ます。




【追記:2014.10.10】
尾が派手な魚、ピンクテールカラシンでは、とのことです。ご指摘ありがとうございました。

海遊館カワウソ・アユ狩りファイブ

海遊館8Fのコツメカワウソ部隊、今も元気のいい5頭の男子チームが出ています。キーパーさんたちからは「ばかファイブ」と、実に愛情のこもった名前で呼ばれています。

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これは7Fの水槽前に設置されたモニタに流れる紹介画面。さすがに公式に「ばかファイブ」とは呼べないので、「ファイブぶらざーず」とマイルドな表現になってましたw。


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さてファイブぶらざーず、いつにも増して泳ぎまくってます!


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3頭で同時に飛び込みます。あべ弘士さんの『かわうそ3きょうだい』の一場面のよう。

かわうそ3きょうだい (えほんひろば)
かわうそ3きょうだい (えほんひろば)



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ぐいぐい泳いで、


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みんな何かを追ってます。


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そう、アユです!!! しかも展示用のw。


海遊館では、毎年3月末に新鮮なアユを仕入れるのだそうです。

シーズン到来!! | 海遊館日記 | 海遊館

おそらくこの日はアユ入れた翌日ぐらいだったようで、ファイブぶらざーずはそれはもう熱心に追いかけてました。狩ったらダメだよー。



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「知らんがな」


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びゅーん。


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「どれもうまそう!」


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「ひゃっほーい♪」


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ざばーん。


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くるりっ。ぎゅいーん。


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しゅぱー。

カワウソにアユ狩るな、と言ってももちろん無駄なのでして、ばかファイブは生アユを好きなだけ召し上がっておられました。この3500匹のアユ、秋まで持つのだろうか。



・・・


さて、7Fのパナマ湾水槽に、2月から新人さんが入ったので様子を見に行きましょう。

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なーんだ?


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こんなやつです。アカハナグマだ!


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以前、カピバラがエクアドル熱帯雨林水槽に入ったときは、明らかにオーバーサイズな感じがするためかお客さんが引いてましたが、アカハナグマは程よいサイズで、水槽のパースペクティブを破壊せずに納まっておりました。


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ただ、ものはいろいろと破壊するそうです。


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あっという間に天井まで駆けのぼってました。基本的に3次元な動物です。重力があまり気にならない性格らしく、壁も天井も関係ないようです。


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そういえばアカハナグマが鳴いているのを聞いたことがないなあ。


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べー。

おやすみ前にこの一冊・・・
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東京書籍刊『カワウソ』をお買い上げくださいましてありがとうございます。おかげさまで何と4刷!

「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

動物園・水族館・生息地

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Junichi SATO

self portrait

[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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Otters of the World
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かわうそ3きょうだい そらをゆく (にじいろえほん)
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かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)
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空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)
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ぼく、およげないの
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ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学
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Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)
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カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))
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The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother
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椋鳩十全集〈20〉カワウソの海
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ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)
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河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅
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・・・
わたしの本も、ついでにいかがでしょう?


カワウソ

おそらく日本初の、カワウソだけ写真集


ドボク・サミット
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みんなで作ったドボク本



恋する水門―FLOODGATES

一家に一冊!世界初の水門写真集


Das Otterhaus 【カワウソ舎】