Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

ロンキエール(4)

いろいろあってすっかり忘れてたが、まだロンキエール終わってなかった。

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これまでのロンキエール。

ロンキエール(1)
ロンキエール(2)
ロンキエール(3)

ようやく上部運河まで上がってきたと思ってほしい。上部の構造物は下部と同じデザインだが、高いコントロールタワーとビジターセンターが付加されていて、観光客もたむろしていたりするような場所だ。高架のようになったレールの上を、今日も赤い水槽がごろごろと行き来する。


ところで、ロンキエールは全体的にはどんな形をしているのか、なかなかとらえどころがないのだが、ひょんなところに全体像がピクト化されているのを発見。


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工場のピクトの方しか目に入らないようじゃあこの世界、まだまだだよ。
ロンキエール Ronquieres と書いてあるところの右のごにょごにょに注目。





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ほら、かわいいでしょ。

でもこれじゃ何が描かれているのやらさっぱりわからんよな。いや、地元の人はこのピクト一発でわかるのかもしれない。地元の人しかわかんないピクトグラム。そういうものの「通」に、わたしはなりたい。



さーてロンキエール、ちゃんと紙で見たい人はぜひこれを。早くしないと売り切れるかもだぞ。他にもテムズ川河口の海上砲台の遺構とか柳京ホテルとかチェルノブイリとか、とにかく濃い本。

ワンダーWORLD〈世界遺産をぶっ飛ばせ!〉 2008 SU―世界の〈異空間〉探検マガジン (2008) (三才ムック VOL. 195)


ロンキエール(3)

話は前後するんだけど、ロンキエールのビジターセンターでゲットしたお宝。これがまたいいんだ。

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Die schiefe Ebene von Ronquières / Alfred Gallez / 1972
ロンキエールの解説小冊子(32ページ・ドイツ語)。出版社とかよくわからん怪しさ。

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これはその裏表紙。車輪のいっぱい付いた水槽の断面図がとってもキュート!

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冊子の中身。ワイヤーがどんな風に取り回されているのかもわかるし・・・

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で、きわめつきがこれ。こんな大げさなコントロールセンターが必要なほど複雑なことやっているようには見えないのだが。でもかなりかっちょいい空間。


1972年に出版されたこの小冊子が1部だけガラスケースにあって、どう見ても30年間売れ残り、という感じだったのよ。他にも絵ハガキとかもぜんぜん売る気なさそうにぽつんぽつんと並んでて、そのいじらしい雰囲気に完全に呑まれてケースの中身を全部、買い占めた。といっても冊子2冊に絵ハガキが6枚だ。ほんとにこんなもの買うのか、という顔をされたし、今考えてもよくわからない売店であった。

それにしてもこの冊子はいい。版ズレのある人工着色写真がたまらない。この表紙を拡大して勝手にロンキエールのポスター作りたい。


ロンキエール(2)

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ロンキエール・インクラインを訪ねたのは一昨年の夏のことで、わたしにしてはめずらしいことなんだけど、雨が降っている日だった。雨降ってるから明日にしよう、なんて日程の余裕があるはずもなく、仕方なく撮影をはじめた。

上の写真は、下部水路から水槽へ入る部分のゲート。ゲート自体は真っ黒で無愛想この上ないが、横のぐるぐる模様の信号機はとってもかわいい。回転してくれたらもっと好きになりそう。

石炭を積んだ貨物船が今まさに水槽に進入している。この後どうなるかを、例によってインチキなムービーにしてみた。


QuickTimeムービーが再生できるプラグインが必要だよ

雨の中を巨大な水槽がゆっくりと斜面を上っていく。ここから見ている限り音はほとんど聞こえてこない。機械音よりも、雨がぽつぽつと降る音の方が耳につく。雨の森の中を5500トンの鉄の箱が静かに移動する、というのはなかなか厳粛な雰囲気である。

この時点ではさすがはヨーロッパ。大人のドボク、って感じだよねとか思ったわけだ。ところで大人のドボク、って何だよ。

おやすみ前にこの一冊・・・
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東京書籍刊『カワウソ』をお買い上げくださいましてありがとうございます。おかげさまで何と4刷!

「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

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Junichi SATO

self portrait

[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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かわうそ店長、とってもハマります。すでに9巻まで出てるよ。

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世界13種のカワウソが網羅されているすばらしい入門書が出ました。写真もいっぱい!

Otters of the World
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フィギュアはシュライヒが造りがいいですね(なぜか最近すごい値段になってる!)。
Schleich シュライヒ カワウソ
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かわうそ3きょうだい そらをゆく (にじいろえほん)
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かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)
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かわうそ3きょうだい (えほんひろば)
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空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)
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ぼく、およげないの
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ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学
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Otter (Animal)
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Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)
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カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))
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The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother
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椋鳩十全集〈20〉カワウソの海
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ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)
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河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅
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・・・
わたしの本も、ついでにいかがでしょう?


カワウソ

おそらく日本初の、カワウソだけ写真集


ドボク・サミット
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みんなで作ったドボク本



恋する水門―FLOODGATES

一家に一冊!世界初の水門写真集


Das Otterhaus 【カワウソ舎】