
アカハナグマ〜!
ブラジルはカンタオ州立公園でのオオカワウソ探索、2日目の午後になりましたが、まだオオカワウソの写真が撮れていないのでちょっとあせってきた。それでも今日は朝から野生動物がいろいろ出現するので、1〜2時間おきに興奮しています。

アラグアイア協会(Instituto Araguaia)の観察ステーション、じゃなかった、正しくはリサーチベースの昼下がり。

ここで飼ってるんだか、野生のが来て居着いているんだか、な鳥。

こんなところに何週間か腰を据えてオオカワウソをじっくり撮影する、というのもよさそうです。
そういえばここ、以前NHKのチームがオオカワウソの取材に来ています。2年ぐらい前のワイルドライフでオオカワウソの回があったのを覚えてますか。今年の7月ぐらいにたまたま再放送してたのを大学の研究室でぼ〜っと見てたら、最後のクレジットにInstituto Araguaiaと出てきたので、あー、あの番組って実は今度行くカンタオで撮ったんだったのか!と驚いたものですが、それがまさに「ここ」なのであった。
これまでの放送[124] 南米アマゾン オオカワウソ 家族の団結で子どもを守れ│ワイルドライフ
ところでこのリサーチベースでは、川の水をろ過して飲んでいます(上のワイルドライフの「フィールドリポート」というところに、まさにそのろ過器の写真が出てる。つまりNHKの人たちも飲んだw)。はじめにその話を聞いたときは、そんなもん飲んで大丈夫か〜!?と思いましたが。結論から言うと・・・わたし、もう何杯も飲みましたがな。で、別にお腹は何ともなかったので、ものすごくきれいな水なんでしょうね。たしかアマゾンの黒い水は弱酸性で微生物とかいない、みたいな話だったと思うんだけど。他所の川では絶対にマネできんなきっと。

ふたたび浸水林へ。これはジャノメドリ(Sunbittern)。羽根を広げると蛇の目模様が見えるそうですが、

ぜんぜん広げてくれませんでした。
遺伝子的にはハチドリに近いそうですが、ぜんぜんそうは見えません。

ぐわー、これまた巨大なブラックカイマンの足跡。

こんなところを5〜6メーターあるカイマンが、ずりずりと歩いているのである。おそるべしアマゾン浸水林。

でも、乾期だからか基本的に明るく楽しげな風景に見える。左下の人物で大きさを察してね。

あ!

アカハナグマ(Coati)の群れが前方を横切ります。

固まってこっち見てる。たぶん好奇心旺盛なやつw

木の上で警戒。

日本の動物園水族館でもちょくちょく見かける動物ですが、こんなところでこんな風にしておるのだなあ。

対岸のサンドビーチ。こういうところでオオカワウソファミリーがゴロゴロしている予定だったんだけど。

巣だけはね、いっぱい見つかるんだわ。

これは古い巣。天井が落ちてあちこち穴があいてます。オオカワウソは水際の斜面部からかなり奥の方まで、せっせと巣穴を掘っていることがわかる。

尾が派手な魚。
ところで乾期に水が残るこの湖沼群は、魚類のゆりかご、と呼ばれているそうです。乾期の間、ここで稚魚がふ化して育ち、大きくなった頃に雨期がやってくる。雨期になると湖は川とつながります。いや、つながります、なんてもんじゃなくてそこいらじゅうがすべて川になっちゃうってことですが。とにかく魚類にとっては実にすばらしい成育環境なのである。

そんなゆりかごな観察ポイントの午後。写真で見ると実に素敵な風景ですけど、

実際には暑いし、しょっちゅう虫よけ塗ってないと何か寄ってくるし。それほど素敵な状況ってわけではない。カワウソ出ないし。

あ!また哺乳類出た!

木の実をぶつけて割っていますよ。進化してんなあ。

この毛の色、この主張あるヘアスタイルからすると、フサオマキザル(Tufted capuchin / Brown capuchin)と思われます。

お〜い、クチのまわりに食べかす付いとるよ。
というわけで、この日はこのまま陽が暮れたのでした。
夜は満天の星空が川面に反射して、それはもうすさまじい風景でした(写真はありません)。
3日目につづく。
明日はいよいよオオカワウソが出ます。
【追記:2014.10.10】
尾が派手な魚、ピンクテールカラシンでは、とのことです。ご指摘ありがとうございました。