Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

マリンワールド海の中道 2311

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マリンワールド海の中道のラッコ、リロです
2023年11月の撮影です。今ごろ見せてすいません


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海ノ中道駅を降りると、いきなりリロだった


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必要以上に偉大な感じのマリンワールド。何と言いますか日本離れした広さで素晴らしいと言いますか、要するに入り口から本体まで遠いです


さて、例によって前の記事はいつだったかな? と思ったらこれまた2012年だった。おいおい、2012年にいったい自分に何があったんだ、大丈夫か自分


Das Otterhaus 【カワウソ舎】 | うみのなかみちベビラッコ・その1


Das Otterhaus 【カワウソ舎】 | うみのなかみちベビラッコ・その2

*ふわほわベビラッコなので視覚的に免疫のない方は注意して見てね↑


・・・


で、この2012年の2本目の記事の最後に出てくる、BL移動直後の若いオスちゃんがリロでした。

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前回の記事から12年たってるので、もうすっかりアダルトラッコ様ですね


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あれ以降、1、2度お会いしてたんだと思うんだけど・・・


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ラッコ写真は現像が大変なので記事にはしてませんでした(ずざー)そのうち発掘してみます



考えてみると、ラッコあちこちで撮ってたけど、ブログ記事として上げてないことが多かったような気がします。これはいろいろと言い訳があります

水族館の照明としてこれまで多用されてきたメタルハライドランプは、蛍光灯と同じく交流電源に合わせて点滅しているため、500分の1秒とかでシャッター切るとその度に色味が変わるんですよ。目で見るとずっと同じ色ですが、瞬間的に(電源60Hzなら1秒間に120回)電圧がゼロになる前後の部分は色温度も下がってるらしく、そのタイミングを拾っちゃうと赤っぽく写ります(こんなテキトーな説明でいいのかな)

最新の機材だとフリッカーレス撮影機能ってのが付いてて、カメラ内でソフトウェア的にこれをうまく避けることができるようなんですが、うちの平成生まれの機材にはそんな優れ機能はありませんので、コマごとに盛大に色が変転します。それを現像の際にいちいち手で直して、色のバラつきをならしておるわけです。今となっては実に無駄な仕事です。人生の無駄遣いと言っていいかもよ


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でも直し切れてませんね。色がいろいろになっててごめんなさい


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目線いただきました!ごちそうさまです!


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目線ローック!


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水中顔は微妙ですが、顔の毛が白髪なのが強調されますわね



・・・



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ちょっと休憩


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エントランスフロアの地価の高そうな位置にあるラッコ水槽ですが、とってもきれいに整備されてます。今や希少なラッコ展示なので、それだけ多くのお客さんが見に来る、ということですね


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こういう情報もしっかり出されておりまして素晴らしいです


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で、お食事タイムですよ。ここからは多数のお客さんの間隙をぬっての撮影になりますので、視界が狭くなります


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イカうまー


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食後はアイドル営業タイム。我ながらあの人出の中でよく撮れたと思う


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みなさんと同じ場面撮っても仕方ないので、わたしはこのへんで引っ込みます


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またね!

次はどうしようかな・・・




うみのなかみちベビラッコ・その2

[ Continuing story of baby sea otter at Marineworld Uminonakamichi. The aquarium keepers are taking care of this hand-rearing baby in day and night shifts. They make special milk for her. The milk is made of clam (Saxidomus purpurata) , squid (Todarodes pacificus), vitamin supplement, medicine for intestinal disorders, glucose, low-fat milk and cream. It's appetizing for us too, isn't it? ]

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マリンワールド海の中道のラッコベビーがつづくよ。

1月25日に生まれたこの子は、お母さんのマリンが毛づくろいができなくなってしまった(ずーっと浮いていなければいけないラッコにおいてはものすごい死活問題)ために、生後11日目にして人工哺育に切り替えられました。スタッフの皆さんが大変な思いをして、24時間態勢の哺育が続けられている様子はこちらで読むことができます。

マリンワールド子育て日記【ラッコ 2012年2月】
マリンワールド子育て日記【ラッコ 2012年3月】

子育て日記によれば、ラッコベビーが飲んでいるミルクは、スルメイカとウチムラサキをすりつぶして裏ごししたのをベースとして、ビタミン、整腸剤、ぶどう糖、低脂肪乳、生クリームなんかを混ぜて作っているのだそうです。はっきり言ってうまそう。ビタミン入り冷製クラムチャウダー、って感じだろうか。


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実際うまそうだわw。


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ちゅぱちゅぱ。


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げぷっ。


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キーパーさんが哺乳びんを離すと、


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・・・


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噛みつきますw


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ビィ!


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ビィ〜〜〜〜〜!



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ビィ〜〜〜〜〜ビィ〜〜〜〜〜!


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ビ・・・

もうなくなっちゃったんだけど。


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ガブー(もっとくれ)。


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ビィ〜〜〜〜〜!




食欲旺盛でけっこうなことです。



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つぎはまだか〜!


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ちゅぱちゅぱ。


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げぷ。


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あ〜あ、ミルクまみれだ。


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ビィ!



マリンが2009年、2011年に産んだ子はどちらも40日ぐらいしか育たなかったそうで、今回、人工哺育となった以上は、もう何が何でも育ててみせる!という気合いの伝わる担当さんのお話が聞けました(TV取材を脇から聞いてたw)。すばらしい!

もちろんあとで直接お話させてもらいました。ちゃんと育つかどうかというような、基礎的体力的な山はすでに越えたとみていいのだそうです。むしろこれからの段階は、ラッコとしてちゃんとやっていけるかどうかが問題となるんだって。つまりちゃんと自分で浮かびつづけて毛づくろいをして、24時間水上で暮らしていけるかどうか。これができないと「お座敷ラッコ」になってしまうわけだね。


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がっばって一人前のラッコになるよ!





ラッコ水槽も覗いてみましょう。

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こちらがお母さんのマリン。


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そして現在のパートナーのリロ。若いオスです。

ベビラッコのお父さん(ナダ)は、リロとブリーディングローン交換でアドベンに行っちゃいました。何か忙しい感じですが、日本のラッコに残された時間は決して多くはないのだ。日本中のラッコのみんな、繁殖がんばれ!

うみのなかみちベビラッコ・その1

[ Adorable otter baby again! It's a sea otter baby now. At Marineworld Uminonakamichi, special exhibition is held at present. You can meet this sea otter baby (in hand-rearing) everyday until Apr.8. ]

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マリンワールド海の中道で、4月8日まで期間限定でラッコベビーが公開中!

先日の海遊館のベビうそ公開みたいに、時間限定なのかと思ってたら、何と開館時間中はずっとご覧になれるのであって、かなりびっくりだ。(←正確に言うと、閉館30分前までですよ)


ラッコの赤ちゃん特別公開は4月8日まで! ≪ マリンワールドからのお知らせ


いったいどんな仕掛けで公開しておるのかと思ったら、

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このような特設ブースができてました。中はちょっとした「子育てラボ」になっており、空調バッチリでキーパーさんがつきっきりだ。すごいぞマリンワールド!


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ずっとお仕事で、疲れないの?


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ま、疲れたら寝るんだろうけど。


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寝てるときはボロ毛布(ごめんね)にしか見えないが、起きてるとこんな感じで結構アクティブに動きまわります。


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えへ。


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どアップ撮れるもんなら撮ってみな。


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おもちゃはイルカ。さすが水族館だけのことはあります。


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すでにイルカを狩る練習でしょうか。


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ちょっと犬っぽいですが、気のせいというか毛のせいでしょう。


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今まで、ベビーラッコのちゃんとした写真を見たことがなかったのは、みんなの撮るラッコ写真がヘタなのではなくて、誰がどう撮ってもお顔のあたりのディテールがはっきり写らない生き物だからなのでした。いや、実に写真にするのが難しいですぞベビラッコ。実はわたしはデータをかなり明るく仕上げてあるので、肉眼で見た時の毛の色はもっと暗いですよ。したがって肉眼ではどんな目をしてるのかが、よくわからなかったりする。やはり謎の生き物だ。


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このヒゲがすでにおっさんやね。


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遊んで〜。


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では人工水漬けw。


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というわけで、つづきます。

次回は凶悪にかわゆい「哺乳」の場面なので覚悟するように。

おやすみ前にこの一冊・・・
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東京書籍刊『カワウソ』をお買い上げくださいましてありがとうございます。おかげさまで何と4刷!

「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

動物園・水族館・生息地

[動物園・水族館・生息地ごとの記事アーカイブ。カワウソ中心ですが、たまにほかの動物も出ます]

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Junichi SATO

self portrait

[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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キュイキュイ書房
カワウソ本とカワウソグッズの密林セレクトショップ♪

かわうそ店長、とってもハマります。すでに9巻まで出てるよ。

かわうその自転車屋さん 1 (芳文社コミックス)
かわうその自転車屋さん 1 (芳文社コミックス) [コミック]

こやまけいこ
芳文社
2014-10-16


酒ケーキもいいんだけど、せんべいの方がもっといいよ獺祭。

旭酒造 獺祭 煎餅 だっさい せんべい 山田錦の砕米で作りました 30枚入り
旭酒造 獺祭 煎餅 だっさい せんべい 山田錦の砕米で作りました 30枚入り [その他]
旭酒造


世界13種のカワウソが網羅されているすばらしい入門書が出ました。写真もいっぱい!

Otters of the World
Otters of the World


ハンザのぬいぐるみが各種、買えるようになってますよ。
カワウソ No.3320
カワウソ No.3320 [おもちゃ&ホビー]


フィギュアはシュライヒが造りがいいですね(なぜか最近すごい値段になってる!)。
Schleich シュライヒ カワウソ
Schleich シュライヒ カワウソ


かわうそ3きょうだい そらをゆく (にじいろえほん)
かわうそ3きょうだい そらをゆく (にじいろえほん)


かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)
かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)


かわうそ3きょうだい (えほんひろば)
かわうそ3きょうだい (えほんひろば)


空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)
空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)


ぼく、およげないの
ぼく、およげないの


ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学
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Otter (Animal)
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Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)
Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)


カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))
カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))


The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother
The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother


椋鳩十全集〈20〉カワウソの海
椋鳩十全集〈20〉カワウソの海


ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)
ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)


河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅
河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅

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わたしの本も、ついでにいかがでしょう?


カワウソ

おそらく日本初の、カワウソだけ写真集


ドボク・サミット
ドボク・サミット

みんなで作ったドボク本



恋する水門―FLOODGATES

一家に一冊!世界初の水門写真集


Das Otterhaus 【カワウソ舎】