
長崎鼻パーキングガーデンのワオキツネザル。3月末の撮影です。

1966(昭和41)年にオープンした長崎鼻パーキングガーデンは、あの近藤典生さんの設計。近藤典生さん(1915-1997)は農大の先生だった方で、専門は育種学。種無しスイカの生みの親なんだそうです。先生は環境共生(environmental symbiosis)思想の実践のために「エコロジカル・パーク」という名の動植物公園をいくつか設計されています。主な作品としては、
伊豆シャボテン公園(1959)
長崎鼻パーキングガーデン(1966)
鹿児島市平川動物公園(1972)
長崎バイオパーク(1980)
名護自然動植物公園(1987)現:ネオパークオキナワ
があります。この中の複数を訪れたことのある方は、そこに共通の雰囲気(シャボテン、リャマ、インコ、カビバラなどの南米テイストと、ワオキツネザルなんかのマダガスカルテイスト)があることに気付かれていることでしょう。

ここ長崎鼻パーキングガーデンのある土地はどこからでも開聞岳が見える素晴らしい景勝の地なのですが、園内のさまざまなポイントで、開聞岳が借景として登場します。

あのリオデジャネイロ植物園を彷彿とさせるヤシの並木道。露地でこれだけ育つのは気候の温暖さを証明していますが、地熱も高いのかも。近所に地熱発電所があるぐらいなので。

レムール島。

いました!

あ、ベビーレムール発見!

背中でごそごそ。

どれが親なのかわかりませんね。

こっち見た!

みんなで競うように子育て。

でもちょっと迷惑そうw

インコワールド。
その背景が見事!
リュウゼツランの群生があって、その後にヤシが林になってて、その先は薩摩半島南端の植生の景観にスムーズに接続されています。

ベニコンゴウインコとルリコンゴウインコがいます。

インコショーもやってました。ミドリコンゴウインコも活躍。

園路はしっかりとジャングルの道になっています。いい雰囲気です!
手元にある本(「近藤典生、もうひとつの世界 エコロジカル・パークの思想とその方法」プロセスアーキテクチュア 1992)の長崎鼻の開園当時の写真を見ると、植栽された樹木がまだ若く、スッカスカな景観なのですが、それが50年近く経て、すっかり森になっていることがわかります。

んもう、これまたいい場所にフラミンゴが。

基本的に、駐車場のあるレベルから海岸に向けて下ってくるような構造です。ここがいちばん下のレベル。

ヤギと開聞岳。

しつこくヤギと開聞岳。

どこでも開聞岳。右の檻にはフサオマキザルがいます。

日本の3月の屋外の景観とは思えませんね。左上にちょっと見えているのは、樹冠部を歩けるようになっているもの。

フラミンゴと開聞岳。

フラミンゴのレビューは1日1回だけ。
最後になりましたが、近藤典生先生は1915年4月28日のお生まれだそうです。明日でちょうど生誕100周年ってことですね!