Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

第13回国際カワウソ会議@シンガポール

[ At the beginning of this month, I participated in the 13th International Otter Congress at Singapore Zoo. Needless to say, I met ASCOs and Giant otters at the zoo and River Safari during the meeting. This report will continue for several times. ]

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シンガポール、リバーサファリのオオカワウソ。若い個体は好奇心が旺盛ですね。

7月のはじめ、第13回国際カワウソ会議に参加してきました。前回は地球の裏側(リオデジャネイロ)で開催されたため、行くだけでもう体力が半分以上持っていかれた感じでしたが、今度はシンガポールなのでかなり気楽です。今回は発表もしなかったし。

しかも今回は何と、おなじみシンガポール動物園が会場でした。


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シンガポール動物園はご存知のとおり、入場すると最初の動物がコツメカワウソなので、こんな姿に間違いなく引っかかりますが、


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そこをぐっとこらえて先に進むと、会議場が現れます。


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こちらが今回の会議風景。壇上でオープニングスピーチをしているのは、IUCN SSC OSG(国際自然保護連合 種の保存委員会 カワウソ専門家グループ)のニコル親分(会長?委員長?)。

これから4日間、ここで研究発表やらディスカッションやらが行われますが、その内容はまたいずれ。

とにかく、今回はアジア地域の研究者の発表が多かったので、当然コツメカワウソの生息地の情報も盛りだくさんでした。今までなかなか表に出てこなかったコツメの情報収集という目的に対しては、とっても大きな収穫がありました。

なのでサボっているわけにもいかないのですが(実際、ほとんどサボってませんからw)、近くにカワウソがいるのに会いに行かないわけにもいきません。したがって会議の報告は以上で終わりにして、あとは動物園とリバーサファリのカワウソの近況をお伝えすることにしましょう。



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20歳越えの個体がいました!
いました、っていきなり現れるわけはないので今までもいたのでしょうけど、気がつきませんでした。上半身の体毛が白髪になってます。なかなかいい感じのジジウソっぷりです!


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動物園内の園路に現れたヒヨケザル!
木に止まっている姿は、ほとんど巨大な蛾ですね。ぜんぜん動きません。


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おとなりリバーサファリのオオカワウソ。2014年生まれのChicoとCalraと思われます。CarlosとCarmenの子どもたちですね。


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砂上に転がってるえさの魚をくわえてプールにどぼん。


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水中で食べないと気分が出ないのでしょうか。


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と思ったら、


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やっぱり地上で食べます。


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そしてまた魚をくわえて、


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プールに向かいます。これを繰り返していました。


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すると突然、大雨に!


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土砂降りですが、カワウソにしてみれば祭りのようなもんでしょう。


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しかし、何でわざわざわたしの眼の前まで来て見せびらかして食べるのか?


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あれ、行っちゃった。


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動物園のコツメ展示に戻ります。3か月齢ぐらいの個体が2頭いましたよ。


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鼻の下にゴミがw


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ちょろちょろしたい年頃。


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ん?


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ごはんタイムです。


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ぼくにもちょうだい!


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もらえました。よかったね!


というわけで、次回はシンガポールの街中に現れるビロードカワウソファミリーを見に行きます。お楽しみに!


シンガポールのオオカワウソ・その4(ジャガランディ付き)

[ One more report of Giant otter exhibit at River Safari in Singapore. Near the Giant otter exhibit, you can meet Jaguarundi. It a kind of small-sized wild cat but also called "Otter Cat" because of its short legs and long body and tail. At the end, enjoy Carlos the Giant otter's feeding time. ]

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リバーサファリの写真ですが、あと1回分ありました。今回はおまけもゴージャス。


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おまけ、と言いながらオオカワウソより先にお見せします。その名はジャガランディ! またの名をオッターキャットといいます。


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「細長い体に、イタチのような風貌の小型のネコ科の動物です。別名otter cat(カワウソネコ)とも呼ばれています。ジャガーと同様にアマゾンの熱帯雨林に生息し、木登りも泳ぎも上手な動物です」

ジャガーやピューマよりかなり小型のネコ科さんですが、イタチ科っぽい体つきで、それで泳いじゃったらそりゃあなた、カワウソって言われますがな。


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まあ、ネコ科ですけど。


131120_05 むしろ、ウソっぽいのはお顔?


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みなさんどう思われます?


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お毛はジャコウネコ系な感じですけどね。でもネコ科です。


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あの〜、腹へったっすよ〜!


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お、おっ?


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おおおお〜っ!


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魚が落ちてた!


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も〜らったぁ♪


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まずはいっしょに泳ぎましょ。


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んでもって、


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ほいっ!ほいっ!


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や〜っ!


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いっただき〜!



よくわかりませんが、何度も魚を放り投げてから食べてました。野生で生きた魚相手にこんなことしたら逃げられますので、飼育下でのセルフエンターテインメント的な行動なのでしょうか。というか単にカルロスの癖なのか?


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オオカワウソの食べっぷり、たまりません。


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クチの横がたまらん!


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食べながら泳ぎます。


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クチからはみ出す魚のしっぽw


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いえ〜い!もっと食いたいぞ〜!


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というわけで、カルロスはみんなの人気者です。


シンガポールのオオカワウソ・その3

[ Continuing report of Giant otter exhibit at River Safari in Singapore. And some other animals there. For example, Crab-eating Macaque, Red Panda, Giant Panda and Golden-headed Lion Tamarin. ]

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シンガポールのリバーサファリに戻ります。オオカワウソ!


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カルロスくんは泳ぎが大好きで、基本的にずーっと泳いでました。


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いくらダイナミックなオオカワウソの泳ぎでも、続くと飽きると思いますので、ちょっと地上にあがってもらいましょう。


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よっこらしょ


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ごしごし


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この写真だけ見ると、オットセイと間違えられそう。


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とてとて


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しっぽを支える筋肉がみごとです。


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すたすた

ところで、カルロス(Carlos)くんは2010年6月20日ハンブルク(ハーゲンベック動物公園)生まれ。オオカワウソは国際血統データがドルトムント動物園から一般に公開されているので、そのスタッドブックで調べてみますと、この日にハーゲンベックでは同腹で5頭生まれてます。カルロスはそのうちオス3頭(オリジナルネームTactu、Pauto、Tarubu)のどれかです。

ちなみにハーゲンベックのオオカワウソ展示はこんな感じで、そんなに広くありません。
Das Otterhaus 【カワウソ舎】 | 世界最大のカワウソ4・ハーゲンベック動物公園その1


ついでに現在子育て中のカルメン(Carmen)は2010年5月30日ドゥイスブルク動物園生まれ。こちらは同腹4頭ですが、そのうち生き残ったのはオスメス1頭ずつ。オリジナルネームは記載がないのでわかりません。



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腰高なフォルムは、やはりカワウソだなあ。


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おトイレです。


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よっしゃあ


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また、


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泳ぐでえ!


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どぼん!


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にぱぁ

この前脚の水かきの広さ! 実に特徴的。


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あ、忘れてました。表示されているカルロスのスペックですが、体長(しっぽ抜きの長さ)1.4m、体重23kgです。オオカワウソとしてはちょっと小柄かもしれない。



さて、リバーサファリの他の部分もちょっと見てくださいね。


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お猿さんです。


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ただもんじゃありません。リバーサファリにいるぐらいですから、ふつうに泳ぐんです。


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実はこれ、魚と一緒に泳ぐ、カニクイザルでした。これは展示としてはおもしろいけど、野生ではこんなに澄んだ水にいるのかどうか、という点はちょっと気になる。ま、うるさいことは言わないで、ふしぎな泳ぎっぷりを観察しましょう。


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いきなり前言を翻すようで恐縮ですが、泳がないひとたちもいます。いいたれっぷり。


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もっとゴージャスにたれてるのも。


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ふぃ〜

なぜリバーサファリにパンダ系を入れたのか、よくわからんですが、隣のシンガポール動物園に入れてしまうと、そっちばっかりにお客が増えてしまうので、バランスをとるためにリバーサファリに入れたのかもしれない。何か説明書きがあったような気がしますが、いずれにせよパンダがここにいる「川」的な理由は希薄なんですよね。


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工事中のアマゾンエリアですが、すでに一部見ることができます。ドウグロライオンタマリンがいました。きれい!かっこいい!


まだつづきます。

おやすみ前にこの一冊・・・
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東京書籍刊『カワウソ』をお買い上げくださいましてありがとうございます。おかげさまで何と4刷!

「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

動物園・水族館・生息地

[動物園・水族館・生息地ごとの記事アーカイブ。カワウソ中心ですが、たまにほかの動物も出ます]

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Junichi SATO

self portrait

[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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キュイキュイ書房
カワウソ本とカワウソグッズの密林セレクトショップ♪

かわうそ店長、とってもハマります。すでに9巻まで出てるよ。

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酒ケーキもいいんだけど、せんべいの方がもっといいよ獺祭。

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世界13種のカワウソが網羅されているすばらしい入門書が出ました。写真もいっぱい!

Otters of the World
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ハンザのぬいぐるみが各種、買えるようになってますよ。
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フィギュアはシュライヒが造りがいいですね(なぜか最近すごい値段になってる!)。
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かわうそ3きょうだい そらをゆく (にじいろえほん)
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かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)
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空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)
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ぼく、およげないの
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ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学
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Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)
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カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))
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The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother
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椋鳩十全集〈20〉カワウソの海
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ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)
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河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅
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・・・
わたしの本も、ついでにいかがでしょう?


カワウソ

おそらく日本初の、カワウソだけ写真集


ドボク・サミット
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みんなで作ったドボク本



恋する水門―FLOODGATES

一家に一冊!世界初の水門写真集


Das Otterhaus 【カワウソ舎】