Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

北上川中流域の丘の上のキリン

[ Iwate Safari Park is the northernmost safari park in Japan. They have Giraffes, Tigers, Lions, Cheetahs and a lot of herbivorous animals. ]

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岩手サファリパークのアミメキリン。

え?岩手県にサファリパークなんてあったっけ?と思ったあなた。わたしもそう思ったのでいっしょです。

なにしろできたのがわずか5年前。そして場所がまた岩手県の超はじっこ、宮城県との県境付近という実に微妙な場所。

何でまたそんな場所に、と思ったので、とにかく行ってみることにしました。結論から書きますと、北上川中流域の環境抜群なエリアの、広々とした丘陵地という、絶好のロケーションでした。よくぞこんないい場所を見つけたもんだ!


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最近まではマイカーとバスを選べたようですが、今はバスのみになってます。それって動物がやんちゃな証拠ですな。


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こういう注意書きって、何かがあったから掲出されるんですよね。


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最初はベンガルトラ。この子はリラックスしてましたけど、他の子たちは何となく営業してました。まあ、お客さんがごはんくれるわけじゃないしね。


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最初の草食動物エリアのブラックバック。


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ボスのオスですね。ツノカバー付き。


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若いオスもいます。


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ムフロンあらわる。


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あ、いっぱいいました。


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チーターはやはり人気です。歓声が上がります。


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そして、アミメキリン!


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バスはおっちゃんのコテコテな解説付き。


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キリンに横付け。


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ちょうだいちょうだい!


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んぐんぐ


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ちょうだいってば〜


きみたち、ビスケットはそんなにいっぱい食べてはいけないよ。


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お、このベビーは?


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大きくなるとこうなります。アメリカバイソンのお子でした。


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たとえエランドといえども、この岩手の泥にまみれるとですね、まるで昔っからずっと岩手にいるような、実にいい風情になります。


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ヤクはさらに岩手の風土に似合ってる感じ。


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最後に巨大な草食動物エリア。ここにはもう、いろんなやつがごちゃまぜにいます。リャマでもピグミーゴートでもシカでもない、左にいるのはだれ?


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おおアメリカエルク、へえ〜って思いましたが、要するにワピチです。わらわらいるシカはアクシスジカ?ニホンジカも混じってる?ちょっと遠すぎてわからんかったです。バスも、もう巻きに入ってるし。

ところでここの地表がハゲハゲなのは、このひとたちがせっせと草を食べてしまったからだそうです。そりゃあ、草食獣がこれだけいたらあっという間に食っちまうだろうね。


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で、おしまいはサファリの王者、ライオン。


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ホワイトライオンとのことでしたが、言われてみると白っぽい。


サファリパークとしてどうなのよ、と言われるとまあいろいろあるわけですが、とにかく場所がいいので(わたしは北上川好き)、もう一度行って周辺ももうちょっと回ってみたいような気がもします。盛岡からも仙台からも遠い、というところが良くも悪くもここの特徴だよなあ。

  • Posted by jsato
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大森山キリン・ハズバンダリートレーニング2

[ Continuing report of Giraffe's training at Akita Omoriyama Zoo. The giraffes are given a lot of leaves as a snack. And the giraffe keeper Mr. Shibata has a training for Llama too. ]

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カンタと柴田さん。秋田市大森山動物園のアミメキリンがつづきます。


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わーい♪


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こっちこっち!


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いや、あっちだ〜!


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もしゃもしゃ


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うまうま〜♪


ふたたび柴田さんにうかがったこと。

動物園にいるキリンたちは、基本的に乾草(主にウシ用の牧草を干したやつ)が主食で、本来の主食である木の葉はおやつ程度にしか与えられません。大森山では、何年か前に動物園周辺の公園までが動物園の管理?になったらしく、木の葉を入手するのが楽になったのだそうです。とはいっても、いちいち枝を払ってキリン舎まで持って来る必要があるわけですから、キーパーさんの仕事は増えてしまいます。枝ごと水に浸けとくと3日は持つそうですが、大変な作業であることに違いはない。

同じ乾草でもイネ科主体のものを与え続けていると、だんだん歯が弱くなるんだそうです。カルシウムが足らんのでしょうか。これをマメ科主体のやつに切り替えると、そのあたりが改善されるようです(実際、キリンの食い付きもよい)。値段はそんなに変わらないらしいので、他の動物と共用の乾草にしないで、ちゃんとキリンに最適なものを選ぶ必要がある、ってことですね。


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おいしい葉っぱタイムです。


では動物園で木の葉をキリンの主食にすることが可能かどうか。これにはもちろん量の問題もありますが、冬に入手困難になってしまうという問題の方が大きいのです。柴田さんは木の葉で乾草を作って保存することを試みられてました。しかし作業量が膨大でリアリティがないので、飼料メーカーで作ってくれればいいのに、ということでした。こうなるとやはりコストの問題になるのか。

極端な話、ジャイアントパンダとは言わないにせよ、せめてコアラなみの予算を投入すれば可能なはず。そしてそれによってキリンの寿命(今よりもっと延ばせるはず、と柴田さんは考えてた)を延ばすことが期待できるわけだけど、何となくいるのが当たり前みたいな存在であるキリンのために、そこまで潤沢な予算を確保するのは一般的に難しい。そこを彼のような情熱あるキーパーさんの自主的な努力が埋めているのが現状なんだけど、そのあたり、もうちょっとどうにかならないもんだろうかと思ってしまった。

問題の根源は、キリンなんか動物園にいて当然、とどこかで思ってる、われわれの安易な動物観にあるのだろうなあ。もちろんキリンに限らず、もう動物園にいて当たり前、なんて動物はいるわけなくて、すべての動物は動物園にいてくれて「大変にありがたい!」と思わなきゃいけない時代に、われわれはいるんだけど。



・・・



さて、大森山のキリン舎にはリャマ(ラマ)もいます。

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いえ〜い!


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えっへん。

1歳の♂、ヒロです。


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当然、ヒロくんもトレーニングの対象w


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さあ、トレーニングはじめるよ


リャマのトレーニングは、やたら人間に唾を吐きかけない個体にすることであり、あとはリードをつけて安全にお散歩できるようになること。本来は使役動物なので、ゆくゆくは荷物も背負えるようになるといいよね! リャマが他の動物のエサを運ぶ動物園、なんていいなあ!



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まずは首輪をさわってもいやがらないように。


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ピー(よくできました)。


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そしたら次は・・


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リードをつけます。


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準備完了。


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では出発!


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外は暑いねえ・・・


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リードを付けた状態で、


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ぐるぐると


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パドックを歩き回ります。


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よくできましたー♪


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そしたら最後に、おすわり!


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グッジョ〜ブ!


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ところでこのキリン舎の床をご覧ください。砂が敷かれてますね。

一般にキリン舎の床はコンクリートで、フンや食べ残しを水で流す掃除がしやすいようにわずかな傾斜がつけられており、その上にワラが敷かれています・・・というのは要するに牛舎と同じ発想でできているわけですな。しかし大森山ではそんなふうに作られていた標準的なコンクリの床の上に、あえて厚く砂が入れられています。

たしかにこの方が滑りにくく、どう考えてもキリンのためによさそうに見えます。なのにどうして他所がこれをやってないのかというと、やはり掃除が大変と思われているからだろうとのこと。いつもは掃き掃除だけで、砂の交換は何と年に1回。それで特に匂いもない。だったら絶対、砂の方がいい!


  • Posted by jsato
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平川どうぶつ・ちびカピ物語

[ Capybara and Lama at Hirakawa Zoological Park. ]

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鹿児島市平川動物公園のカピバラ。まだ、ちびカピ。
今日はこどもの日スペシャル!(ただし撮影は3月)。


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ふんふん


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ずて〜ん


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ひー


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!                              ?


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♪     ♪



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ふも     ふも



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ん?


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あ、父ちゃん(だよね?)


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父ちゃんでっけえ!


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・  ・
  エ 


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♪〜


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ぴょん


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しゅたっ


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しゃばしゃば


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ふぃ〜


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またひなたぼっこ。




オチないです。
強いて言うなら、踏み外してコケたところでオチて。





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春だよねえ(今の鹿児島はもうほとんど夏だろうけど)




後半は「リャマ天国」でお楽しみください。




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平川のリャマ、みんな色白さん!


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3月の時点では新しいリャマ放飼場がまだできてなくて、何というか山の上の、桜がぽろぽろ咲いているようなところにみんなでわちゃっといました。山のてっぺんで気候がよくて、桜が咲いてて白いリャマがいっぱいたわむれてて・・・どこの天国だここはw。



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じぃ〜っ。
おいしそうなチョコレート色 ^エ^。


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いいなあ真っ白リャマ。ぜったいアルパカよりかわいいと思うんだ。みんな、アルパカの顔の濃さって引かない? リャマぐらいがちょうどええ。


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わたしの考える天国のイメージのひとつがここにあったんだけど、新しい放飼場ができてしまったのでもうリャマたちはここにいないそうです。何か残念。この中で遊びたかった。




【追記:2012.5.6】
いまひとつ「すごい感」が足らないような気がするので、3枚ほどリャマ天の写真追加します。


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わちゃわちゃ


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もっと接近して〜


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このたむろ感がたまらん!


もうどうにでもしてください。

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おやすみ前にこの一冊・・・
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東京書籍刊『カワウソ』をお買い上げくださいましてありがとうございます。おかげさまで何と4刷!

「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

動物園・水族館・生息地

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Junichi SATO

self portrait

[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)
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カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))
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The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother
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椋鳩十全集〈20〉カワウソの海
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ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)
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河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅
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・・・
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ドボク・サミット
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