Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

大橋ジャンクション・その3

Ohashi_JCT_4
写真をクリックすると、Panoramio上のわたしの写真に飛びます。

↑昨日と同じ操作で大きくなりますよ。

大橋JCTを咀嚼中。

きのう写真を上げられなかった、シールドトンネル開口部のディテールだ。

なにしろ全く予習しないで現場に入れてもらったので、帰ってから復習などという、小学生みたいなことになっている。給食時間が終ってもまだ食べ終ってないやつ、という雰囲気もあり。

突然ですが、実はわたしは立体が不得意なのだ。気がついたのは20代の後半、インダストリアルデザインの勉強をしていた頃のこと。

正面とか側面とか、ひとつの面におけるレイアウトは好きだし何とか格好がつくのだが、それが立体として立ち上がった時の統合性がやや失調気味である。そんな自分の不治の病的な才能の欠損部分に気付きながらも、知らぬ存ぜぬを決め込んで無理やり自分の土俵に持ち込み、卒業制作は見事に優秀賞をゲットした。

でもやっぱり根源的レベルにおいて立体感覚がイマイチで、その後、平面系のデザイン→写真と、どんどん活動領域を平面化していった。佐藤さんって歳を取るごとに薄っぺらになるのね、とか言われても仕方のない人生だなと自分でも思うが、普段はそんなことぜんぜん気にせず暮らしている。


えーっと何の話かというと、「立体」はずるい!みたいなことを言いたいのである。

このトンネル、下が大橋JCTを出て中央環状新宿線へ向かう連結路、上が大橋JCTへ入ってくる連結路であるそうな。

で、この場所ではこのような上下2段積みになってるけど、ある場所に行くと左右に隣り合うのである。この大橋JCT概要図ではそうなっている。
http://www.c2info.jp/junction/ohashi/ohashi.htm ←概要図、というリンクをクリックしてね

ということは、シールドマシンはヒネリながら掘ってることになるよね。

何を当たり前のことを言っているのか。東京の地下世界では古代ともいうべき営団地下鉄丸ノ内線の時代からそんなことは普通にやってることだろう。と頭では思うのだが感覚的について行けてない。シールドマシンが3次元で掘れることが、体が信じられないというか。いっそ水平にしか掘れないシールドマシンにしてくれると、心身ともに納得がいく。

世の中にはいろんなオンチがあるが、わたしは立体オンチなのだ。ドボクの神髄に触れるたびに、その立体の力がわたしの存在を脅かす。でも凄い立体は見たいので、何だか麻薬中毒患者のようになっている。ドボク中毒、略してドボ中か。

大橋ジャンクション・その2

Ohashi_JCT_1

Ohashi_JCT_2

Ohashi_JCT_3
写真をクリックすると、Panoramio上のわたしの写真に飛びます。

↑クリックすると「Panoramio」というところに行きますが、そこでもう一度クリックするともっと大きくなりますよ。

昨日は興奮してたのか、大橋ジャンクションに関して何だか謎のようなわけのわからない文章を書いていた。いま冷静に読むと、わたしは全く楽しんでいないように読めるのだが、ものすごく楽しんでいたので信じてください。首都高速、すてき過ぎです。

まず写真をちゃんとしようかとか思ってたら、時間がなくなってしまった。なにしろ40人ものジャンキーズがものすごい勢いでシャッターを切ってたので、素晴らしい写真はもうガンガンアップされてしまったにちがいない。いまさらわたしの素晴らしい写真を加えてもいかがなものか。

hachimさんのところが何となくまとめサイト化してるので、大橋ジャンクション見学会ってどんなだ、というひとはまずこちら↓からどうぞ。

Future Description ‐何かからはみ出した、もうひとつの風景:街の中の巨大コンクリート塊

しかし、これができると東名から東北道へ抜けるのに都心環状線に入らなくてよくなるんだなあ、と妙にしみじみと実用性を噛みしめるわたしであった。かつてそのルートで分岐を複数回まちがえ、東京に何の用事もないのに首都高の料金を3回払ったことがあるなんてことは内緒だ。


【追記】
大山総裁のエントリーも重役出勤的タイミングで出現!
「住宅都市整理公団」別棟:大橋ジャンクション再び
紅白なら北島三郎か和田アキ子まで来た、という感じか。

大橋ジャンクション

大山総裁の企画で、建設中の大橋ジャンクションに入れてもらった。

大橋JCTは[地下]の高速と[高架]の高速をつなぐという、強引なジャンクションだ。見上げるとこんな感じ、まあ工事中のふつうのジャンクションだよね。

090127a

ところが、下はこんなである。

090127b

スケール感、わかりますか?

ぜんぜんわかんないでしょ。下まで40メートルだそうです。ビル10階分以上、穴だ。というか「地下10階・食品売り場」とか言った方がいいか。そんなデパートはいやだ。

シールド工法で掘ったトンネルの断面が、豪快に見えている。こういうのを絶景というのだ。昔の絶景は人里離れた山中などにあったが、最近は都会の工事現場、囲いの中にある。あなたの知らない隣の絶景。

というか、子供の頃見た小学館の「交通の図鑑」に出てくる未来の都市の断面図(とかそんな絵)みたいだ。そうだ。もうわれわれは未来にいるのだった。とっくに21世紀になってた。「エアカー」だけが実現してないぞ。どうなっているんだ交通の図鑑。

さて、鳥か飛行機じゃないと大橋JCTの全景が撮れないので、事務所にころがってた模型を勝手に撮るよ。撮影禁止ポイントはありません、と言われたから何でも遠慮なく撮れる。よく考えてみるとすごい見学会だ。見学会というよりアイドル撮影会に近いと思う。行ったことないけど。

090127c

模型のラフさで、逆に本物感出まくり。中の人たちはこれをいじって日々検討したりしているにちがいない。きれいな模型は「見せ模型」なのでぐっと来ない。

シールドマシンの残骸も見せてもらった。

どう? この超合金バイトの欠けっぷり!

090127d

大橋ジャンクションの周辺の地中にはダイヤの固まりでも埋まっているのではないか。拾うなら今のうちだ。

超合金バイトもほしいと思ったのだが、今回、このプチ重機にきゅんとなった。

090127e

800トンクレーンは無理だが、これだったらがんばれば自分でも買えそうだ。

・・・

現場ブログがあるよ!
東京SMOOTH Diary(首都高オフィシャルブログ) » 中央環状新宿線
大山顕さんと歩くジャンクション見学会

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「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

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Junichi SATO

self portrait

[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)
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ぼく、およげないの
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ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学
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カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))
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The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother
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椋鳩十全集〈20〉カワウソの海
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ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)
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河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅
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・・・
わたしの本も、ついでにいかがでしょう?


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ドボク・サミット
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みんなで作ったドボク本



恋する水門―FLOODGATES

一家に一冊!世界初の水門写真集


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