Das Otterhaus 【カワウソ舎】旧サイト

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

旭山どうぶつ・ペンギン忘れてた!

2月末の撮影が今ごろ出てきてすいません。旭山動物園です。ペンギン展示の写真を出すのをすっかり忘れてました。

110510_01
皆さんご存知のとおり、泳いでるペンギンが飛んでるように見えるという、アレです。ほんとに飛んでるように見えるのです。

何で今ごろ突然、これを持ち出してきたかというと、とくしま動物園の新カワウソ水槽の構造が、水深の浅い部分を下から見られるようになっていて、泳ぐカワウソが飛んでいるように見えるからです!

かわうそ初心者のブログ : とくしま動物園 空飛ぶカワウソ


110510_02
水族館の発想だと、このような水中トンネルはまあなるべく深いところに作られるんでしょうけど、旭山の場合はトンネルが比較的浅いところに設置されており(というかプール自体の水深がそれほどない)、トンネルの上の水の層が薄いので、あまり水を感じさせません。


110510_03
そこをペンギンが泳ぐと、水中で泳いでいるというより空中で泳いでいるように見える、という仕掛けなんですね。


110510_04
わーい♪


110510_05
ここまでフンボルト。


110510_06
ここからジェンツーです。まあ混じって泳いでましたが。


110510_07
たしかに飛んでるみたい。


110510_08
旭山のすごいところはいろいろ言われてますが、「物量で押さない」という点なんでしょう。キツイこといえば「押せない」ってのが正しいのかもしれませんが。何というか、必要最小限の物量で過剰なほどの工夫を凝らす、という手法が、よくもわるくも日本的であり、お客さんはそこに感動しちゃう。こんな小さい車で、とか、こんな小さなパソコンで、とか、プロダクツの場面で何度も見てきた日本のものづくり感覚が、そのまま動物園づくりに投影されちゃってる。苦肉の策として発達した手法ということになってますが、もっともっとそれに自覚的であった方がいいのかもしれない。日本人がやると動物園はこうなる、ってのを西洋方面にも認めさせてしまえばいいわけだから。



110510_09
突然ですが、ここでキタキツネ。お昼ごはんタイム。


110510_10
もっとくれ。

北海道でキタキツネなんて珍しくもなんともないんだけど、そんな動物もちゃんといるところがいいな。


110510_11
ヒヨコうまうま。


110510_13
こっちはエゾタヌキ。キタキツネは道内各地で何度も会ったことがありますが、エゾタヌキは今まで会ったことがないです。


110510_14
うーん、ホンドタヌキとどこが違うのか。毛が長いぐらいだとすると、ホンドでも冬毛がこんくらい生えるのはいるんじゃない?


110510_12
おお、横から見ると毛の量すごい。ロシア人がかぶってる帽子みたいだ。

GWネコ科スペシャル♪

大型連休中は動物園・水族館はお客さんであふれますが、ブログは逆に見てくれるお客さんが減ります。そこで、いつもならあり得ないようなコンテンツを出してもいいかな〜と思っていたところ、ネコ科は撮らないのかというコメントをカシワヤさんからいただきました。考えてみると、撮ってるけど出してない動物がいろいろいます。そこで今日はGWスペシャルってことで、ネコ科動物だけのエントリにしてみます。


110501_01
トラもおだてりゃ木に登る〜♪


110501_02
ネコ科に限って撮影データをずっと見てみたのですが、わたしの場合、トラは写真にならないことがわかりました。どう撮ってもガードが堅いというか、トラらしく威厳が保たれてしまいます。おそらくかっこいい顔の模様のせいだと思います。裏から撮るとこんなぼわんとしたシーンも撮れるんですが、正面からは難しい。それはそうと、この耳裏の白い毛が好き♪


110501_03
チーターなんかも、全身撮るとかっこよすぎてちょっと気後れします(何で人間のわたしがいちいち気後れしなければならんのか!)。この写真もキリっとしててほとんど負けそうですが、唯一、クチのまわりのモフ感がゆるいので載せてみました。以上3枚は姫路セントラルパークのみなさん。



110501_04
旭山動物園のクロヒョウ。うーん、クロヒョウもちょっと気後れしますね。よーく見ると独特のユルさがあるんだけど、まず真っ黒という色自体がど迫力だ。強すぎ。



そしてなんと意外なことに、わたしがいちばん撮ってるのはライオンでした!
(自分でもびっくり)


110501_05
かみね動物園のウィル父ちゃん。


110501_06
バルミー母ちゃん。


110501_07
2009年10月生まれのこどもたち。6月齢ちょいの頃のカールとミミーとネイミー(カ+ミ+ネ)。今年3月にまた生まれましたが、その兄姉たちです。


110501_08
(これがカワウソなら、ぜったいにここでアホなセリフ書く)


110501_09
「父ちゃんすごいね〜」  「すごくないの」   「ふぁぁぁぁぁっ」 (←やっぱり書いてる)



110501_10
ふたたび旭山。ライオンって百獣の王とか言われているけど、表情は決して険しい一方じゃないです。かなり柔らかさを含んでいる。強いからやさしい、の典型みたいなところがよろしい。


110501_11
実は雪上ライオン。百獣の王は寒さにも強いのだぁ。



そしてライオンがかっこいい場所といえば、天王寺動物園のアフリカサバンナ肉食ゾーン!



110501_12
うふっ。


110501_13
ふぇ。


110501_14
ふぃぃ。


110501_15
あんぐぅあぁぁぁ。


110501_16
あぁぁぁ。


110501_17
ぁぁぁぁぁぁぁ・・・


110501_18
っふぅん。


110501_19
「おおこわ〜」

旭山どうぶつ・生モフモフと元モフモフ

旭川市旭山動物園のつづきです。
さっそくですが前回のモフモフクイズの答え。

110322_01
ホッキョクギツネ!


110322_02
コメントくださったみなさん、大当たりです。さすが。


110322_03
もうほんとになんでこんなまっしろけなんでしょう。


110322_04
普通に歩いてるのが何かふしぎ。ツメは黒いぞ。


110322_05
犬っぽいポーズ。


110322_06
ああぁぁ、そんな目でこっちを見ないでぇ。


110322_07
その目!誰かペンで描いたんじゃ?


110322_08
とんでもねえ目ぢからだよ。


110322_09
2頭いらっしゃるんですが、どっちがどっちだったか。いやもうどっちでもいい!


110322_10
こっち向いてぇ〜


110322_11
きゃん!


110322_12
もふ〜


110322_13
もふもふ〜


もうどうにでもして!って感じです。白いどうぶつって、ずるいと思います。



・・・



ちょっと落ち着きましょう。

動物は死んで皮を残します(それが目的になったらダメだけど)。動物園には剥製や骨格標本が置いてある施設がありますが、旭山にもあります。で、一般に動物園で剥製や骨を見ようってのは、これはもう動物好きだけなんであって、観光でいらっしゃるお客さんはまずそんなディープなエリアまで入ってきません。何が言いたいかというと、あの大混雑の旭山動物園であっても、誰も来ないようなひっそりした場所があるんだ、ということを知ってほしかった。旭山の場合「動物図書館」の1階がそういう場所です。


ん?何だか知り合いに会ったような気がするんだけど・・・

110322_14
コツメさんじゃないですか。こんなところで何やってんですか。


110322_15
わあ、ユーラシアもいたんだ!

動物園に置いてある剥製って、だいたいその園で飼ってた個体だと思うのですが、要するに旭山にも以前、カワウソがいたということなんですね。そういえば旭山の元キーパーであるあべ弘士さんは昔、仕事中にカワウソと昼寝してたそうなのですが、こんなところにその動かぬ証拠がいたw。


110322_16
ギンギツネとジュウジギツネ。キツネは死んでもモフモフは残す。


110322_17
エゾクロテンは骨格標本付きでお得です。


110322_18
何かね、旭山ってちゃらちゃらしたイメージがあるんだけど、それはマスコミ露出率が高いからそんなふうに見えるだけなんであって、ちょっと奥の方に行くとちゃんと普通に動物園やってるんだなあ、ってわかって、うれしかった。ちょっと上の写真見て。カラスとスズメの展示なんかやってんのw。こういう地味〜な展示もちゃんとあるっていいよね。旭山、うかれてねえな、って感じがします。今回の大きな発見でした。


まだ続きます。

おやすみ前にこの一冊・・・
160px_kawauso_book
東京書籍刊『カワウソ』をお買い上げくださいましてありがとうございます。おかげさまで何と4刷!

「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

動物園・水族館・生息地

[動物園・水族館・生息地ごとの記事アーカイブ。カワウソ中心ですが、たまにほかの動物も出ます]

月別アーカイブ
カテゴリ別アーカイブ
記事検索
タグ絞り込み検索
Junichi SATO

self portrait

[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

 Biography + Bibliography
(展覧会と各種掲載リスト)


 Floodgates

 Twitter : otterhaus
 Facebook : otterhaus
 Tumblr : otterhaus
 Tumblr : otterhausanbau
 Flickr : Otterhaus

* 依然として記事の内容に無関係なスパム的書き込みが多いため、各記事に対する新規コメントは現在、受け付けておりません。ご連絡はFacebook、Twitterをご利用いただければ幸いです。


キュイキュイ書房
カワウソ本とカワウソグッズの密林セレクトショップ♪

かわうそ店長、とってもハマります。すでに9巻まで出てるよ。

かわうその自転車屋さん 1 (芳文社コミックス)
かわうその自転車屋さん 1 (芳文社コミックス) [コミック]

こやまけいこ
芳文社
2014-10-16


酒ケーキもいいんだけど、せんべいの方がもっといいよ獺祭。

旭酒造 獺祭 煎餅 だっさい せんべい 山田錦の砕米で作りました 30枚入り
旭酒造 獺祭 煎餅 だっさい せんべい 山田錦の砕米で作りました 30枚入り [その他]
旭酒造


世界13種のカワウソが網羅されているすばらしい入門書が出ました。写真もいっぱい!

Otters of the World
Otters of the World


ハンザのぬいぐるみが各種、買えるようになってますよ。
カワウソ No.3320
カワウソ No.3320 [おもちゃ&ホビー]


フィギュアはシュライヒが造りがいいですね(なぜか最近すごい値段になってる!)。
Schleich シュライヒ カワウソ
Schleich シュライヒ カワウソ


かわうそ3きょうだい そらをゆく (にじいろえほん)
かわうそ3きょうだい そらをゆく (にじいろえほん)


かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)
かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)


かわうそ3きょうだい (えほんひろば)
かわうそ3きょうだい (えほんひろば)


空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)
空がレースにみえるとき (ほるぷ海外秀作絵本)


ぼく、およげないの
ぼく、およげないの


ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学
ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学


Otter (Animal)
Otter (Animal)


Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)
Otters: Ecology, Behaviour And Conservation (Oxford Biology)


カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))
カワウソと暮らす (富山房百科文庫 (34))


The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother
The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother


椋鳩十全集〈20〉カワウソの海
椋鳩十全集〈20〉カワウソの海


ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)
ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)


河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅
河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅

・・・
わたしの本も、ついでにいかがでしょう?


カワウソ

おそらく日本初の、カワウソだけ写真集


ドボク・サミット
ドボク・サミット

みんなで作ったドボク本



恋する水門―FLOODGATES

一家に一冊!世界初の水門写真集


Das Otterhaus 【カワウソ舎】旧サイト