Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

砂川遊水地排水門・パンケ歌志内川水門

お待たせしました。先日現地からポストしたカワッピーの立体があったりして何かと楽しげな、砂川遊水地にある水門を3つほど見てみよう。

砂川遊水地排水門。
Sunagawa_Retarding_Basin_FG1
Sunagawa_Retarding_Basin_FG2
Sunagawa_Retarding_Basin_FG3
写真をクリックすると、Panoramio上のわたしの写真に飛びます。

場所と大きな写真は、いつものとおり写真をクリックしてPanoramioからどうぞ。


初見では「うわー、やっちゃった!」としか思えなかった。遠目にはディズニーランダゼイションにしか見えないのだ。ところが接近して水門の躯体をよく見ると、それはもう堅牢に作られており、そのハードさに感心してしまった。モデルにしたと思われるヨーロッパの城壁の門なんかより、こっちの方がよっぽど丈夫だろう。ヨーロッパ中世には耐震基準とかないからね。日本人がマネしたらオリジナルより高性能になっちゃった、という話は枚挙にいとまがないが、こんなところにも凄いのが突っ立っていたね。

090819a

2段ゲートの扉体は、どうもステンレス製で、しかも塗ってあるようだ。扉体下端のお金に糸目をつけてなさそうな滑らかな曲面に注目だ。これは素人目にも排水をスムーズにするためのものとわかる。

普通の水門は扉体を吊るためのワイヤがむき出しになっているのだが、その部分が扉体の延長としてステンレスでカバーされている。もちろん何か効果を狙ってるのだと思うけど、視覚的にはちょっと重過ぎるかも。慣れの問題か。それよりはメンテナンス性が落ちたりしないのか心配。中に大規模な巣を作る鳥とかいるとやっかいそう。

さて、砂川遊水地はしっかり貯水をしているので、ちょっとした湖のようだ。反対側まで回ってみると・・・

090819b

どこのヨーロッパだここは。

さっきの排水門が遠くに。ぜんぜん水門に見えないですね。北海道だから成立する景観と言えなくもないけど。ひょっとして砂川、本気だな。

しかしまあ夏の晴れた土曜日というのに、ほとんど人がいない。北海道に行く本州からの観光客も、富良野とか旭山動物園とかに一方的に押し寄せてないで、少しは砂川遊水地へ行ったらどうか。


もうひとつ、水門。
パンケ歌志内川水門。
Panke-Utashinaigawa_FG1
Panke-Utashinaigawa_FG2
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さっきの排水門の廉価版という感じだろうか。気軽にお付き合いのできる、手頃な水門である。ちゃんと名札を付けて、自分から名乗ったりして明朗会計というか性格もよさそう。

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それにしても「しゅん工」は何とかならなかったのか「しゅん工」は。「三原じゅん子」みたいではないか。そんなにいいなら自分もやってみようかな。

「佐藤じゅん一」

かなり間抜けな感じで、まるでダメだ。どんなに画数が良くても「じゅん一」はあり得ない。


ところで、砂川が本気であることに気がついたのは、実はこれを見たから。

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湖畔のこじゃれたレストランだろ、と思うでしょ。しかしこの建築物の正体はそんな軽々しいものではなかった。

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ここまで遊べればOKだと思う。やり切りが肝心だぞ何ごとも。中途半端が一番よくないね。われわれも見習いたいものである。感心したところで最後にもうひとつ。今度はパンケじゃなくてペンケ。

ペンケ歌志内川樋門。
Penke-Utashinaigawa_SG
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ほんとにやり切ってる。いいと思うよ。ここまで作ったのなら、いっそ中世ファンタジー系コスプレ大会の会場などに提供してはどうだろう。コスプレで町おこし、いや、遊水地おこし、だ。

みなさんもぜひ。初秋のご旅行は「心のオアシス砂川遊水地」だ。

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カワッピー、スイッピーもあなたを待っている。

おやすみ前にこの一冊・・・
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「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

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Junichi SATO

self portrait

[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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