Das Otterhaus 【カワウソ舎】

生きることは、見ること。写真作家・佐藤淳一が動物園水族館と生息地を訪ねます。カワウソがいてもいなくてもひたすら訪ねます。

狩野川・千歳橋橋脚

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概念である各種水位が、リアルな場所に可視化されている。まあちょっとベタなんだけど、さすがは水位の上昇に敏感な狩野川である。ここでは水位は単なる治水計画上の概念ではなく、雨が降るたびにみんなが気にしている生活情報なのだ。

表示のバランスとか、色とか書体とか、こういう情報をもっとかっこよく表示する方法を考える、ってのは完全にデザイン領域の話なんだよね。景観配慮と称して妙に媚びた造形を施すことより、こういう細かい表示までトータルに気を使うことが、本当のドボク・デザインだろうと思うのだ。

天竜川の最初の橋

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写真をクリックすると、Panoramio上のわたしの写真に飛びます。

釜口橋。長さ51.8m。1932年製。

諏訪湖から天竜川が流れ出るところにある釜口水門の、すぐ下流にある。鋼橋が赤いと、それだけで気になるのだった。

那珂湊の海門橋の例もあるのでアーチ橋か、と思ったらトラス橋でいいらしい。「下路ボーストリングトラス橋」というのだそうだ。よく見比べたらぜんぜん形が違う。いかに色しか見てないか、もうバレバレである。

そうだ、去年の今ごろ、橋を勉強しておこうと思ったんだった。ぜんぜんやってない。こりゃいかん。

第2是政橋

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正直なところ、今まで斜張橋ってあんまりぐっと来なかったのだが、意外や工事中は結構な迫力で、なかなか主張があるではないか。いっそ完成してもこのまま足場残しておいてくれればいいのに、とか思う。

たぶん設計する側としては、「すらっ」と立っている感じ、無理せず余裕ぶっこいて立っているクールな感じ、そういったあたりを表現されたいのだと思う。もちろんそれはそれでわからないでもない。

でも、見る側は勝手なもので、「がんばってやっと立っている」感を応援してしまいがちだ。作っている最中の足場がまとわりついている様子は、とてもがんばっている感、があるので、そっちの方が見応えがあるように思えてしまう。完成品より足場付きの方に愛着が持てそうな自分、をカミングアウトだ。申し訳ないが、本当にそう思えるのだ。


作る側と見る側のこのギャップが、なかなか深いんだ。


この位置から見ると、既設の是政橋のワイヤーが、マンガで登場人物がびっくりしたコマのいわゆる「ズーム表現」のように見えてくる。あるいは「錯視」の例。2本の平行線が、クロスする斜線群によって平行に見えなくなるあれ。ちょっと違うか。

仏像の頭に付いている「後光」の表現にも見えるな。そういや斜張橋って、塑造な感じも何だか巨大仏と似ている。


おやすみ前にこの一冊・・・
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「カワウソなび」の最新情報はこちらをどうぞ↓


Where captive otters live in Japan.

 Otter holding facilities in Japan

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Junichi SATO

self portrait

[佐藤淳一]1963年生まれ。土木構造物と動物という、かけ離れた領域を行き来するあまり類を見ない写真作家。上の写真はベルリン地下鉄の駅の壁に貼ってあった「ハンケンスビュッテルかわうそセンター」のポスターを撮ったもの(2005年)。意図せず自分も写り込んでしまったので、公式セルフポートレートに認定。光学的にカワウソと一体化しています。

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かわうそ3きょうだいのふゆのあさ (えほんひろば)
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ぼく、およげないの
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ニホンカワウソ―絶滅に学ぶ保全生物学
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The Ring of Bright Water Trilogy: Ring of Bright Water, The Rocks Remain, Raven Seek Thy Brother
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椋鳩十全集〈20〉カワウソの海
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ガンバとカワウソの冒険 (岩波少年文庫)
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河合雅雄の動物記〈2〉カワウソ流氷の旅
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